■ 016 俳句作りのキーワード、検証■ 

●俳句は『俳』なんだよ

笹さんは、アタシの俳句が、あまりにもつまらなかったので、こう教えてくださいました。

「俳句とは『俳』なんだよ。」

当たり前のことを、当たり前に詠む。

これだけでは俳句じゃないってことです。

更に、『俳』をプラスして、完成させろという教えです。

じゃ、『俳』て何なのさ?

『俳』とは、俳優の俳、おどけたり、道化たり、笑いを取ったり、演技したりすることのようです。

広辞苑にも、こう書いてあります。

*****はい【俳】

 芸をする人。わざおぎ。「俳優」

 おどけ。たわむれ。「俳諧・俳謔」

 俳諧・俳句の略。「俳人・俳画・雑俳ザツパイ」*****

ですから、ありきたりな描写の中に、「俳」を入れ込めということです。

芸といわれて思い出すのは『笑い』。

短い表現の中に、面白いこと、おどけたこと、道化ること、そんなことも入れ込めということです。

瞬間も、感情も、共感もいれて、更に、『俳』も入れるんっすね・・・・???

俳句というのは、奥深いです。

でも、このことを教えていただいてから、アタシは、俳句のことが、前よりも好きになりました。

アタシに、合っていると。

『俳句はゲージツだ』などといいながら、『笑い』も取れるんですから、オイシイじゃないっすか。

そんでもってね、アタシの俳句は、更なる深みにハマッタという感じっす。

もし、アナタの俳句に足りないものがあるとすれば、『俳』の研究をしてみましょう。

きっと、掴める物があると思います。

先達の俳句の中にも、『俳』はあちこちに散りばめられています。ホントっす。

●俳句は『俳』なんだよ

『ごろりと草にふんどしかわいた』山頭火

乾くまで、フルチンだったのお?

●俳句は『俳』なんだよ

『障子の穴から覗いて見ても留守である』 放哉

粘ってます。でも、ムダ足でした。この句を読んで浮かび上がる映像は、マジ、笑えます。

●俳句は『俳』なんだよ

『ひとりで蚊にくはれてゐる』 

山頭火

読み手には、笑えます。

●俳句は『俳』なんだよ

『叱ればすぐ泣く児だと云って泣かせて居る』

放哉

こういう親いますよねー。

こんな、一瞬の出来事も、可笑しい部分で切り取って、俳句に出来るって、素晴らしいですね。

なかなかねぇ。

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