■ 014 俳句作りのキーワード、検証■
●単体で読み手が理解できる句に仕上げる
俳句を始めたころの話です。 『この俳句は、●●という場所で、■■が起こったのを、××と表現してみました。』
などと、くどくどと、一句一句に説明までつけていたものでした。
笹さんに、『そんな説明がなくても、読み手が理解できるように作るのが俳句なんだ』
などと教えていただいたような気がします。
確かに、そうですよねー。
もし、前後に説明文をつけないと、俳句の意味が成り立たないのであれば、それは、詩とか、短文とか、作文なワケですからねー。
俳句は、俳句だけで、読んだ人が、なんらかを感じ取れるものでなければなりません。
この辺、始めたばかりの人の多くは、イロイロ説明したりしたくなるんじゃないかと思います。
ま、一度、そういうものではないということが理解できれば、あとは先に進めるかと。
●単体で読み手が理解できる句に仕上げる
『ひさびさに戻れば筍によきによき』山頭火
どこに戻ったかとかいうのは、重要じゃないってことっす。
草木塔抄には、前後の説明などで、どの辺にいのかとかの流れも理解できますけど、それと離れても、単体でも成り立っている句です。
●単体で読み手が理解できる句に仕上げる
『壁新聞の女はいつも泣いて居る』 放哉
どうして泣いているかとか、そういうのは説明しなくてもいいんっす。受けてにお任せっす。
●単体で読み手が理解できる句に仕上げる
『よい宿でどちらも山で前は酒屋で』
山頭火
どこの、どの宿だったかなんて、問題じゃないっすね。オジャラよ。もう少し、参考になる俳句が他にもあったんじゃないのかよ。
イインっす。この俳句が好きなんっす。
●単体で読み手が理解できる句に仕上げる
『破れた靴がぱくぱく口をあけてい今日も晴れる』
放哉
雨ふると、足の中ドロドロになりますから、晴れるとありがたいっすね。
そういう、素直な気持ちとか、靴を修理できない懐の事情とかが伝わってきます。
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