■■ 020 ★ 趣味の展覧会のススメ ■■

2007.9.19

アタシはね、趣味の方が開かれている展覧会というのも沢山見ています。

楽しい空間です。

どの作品も一生懸命作られていて、ああ、この人は、創作活動をされて、有意義な時間を過ごされているなあ。心からそう思います。

絵を描いている時間は至福の時間であり、何もかもから開放されて、自由になれますからね。

趣味の展覧会だと割り切っていただければ、それはそれで、物すごい目的のハッキリとした展覧会になるのです。

まず、販売はしないと決めます。

それだけで、「自分の絵の値段をいくらにすればいいのか?」

という煩悩の塊のような思考から開放されます。

でもまあ、少しぐらいの経費を回収したいというのは、それでアリだと思います。

安めに設定しておけば、見に来るほうも、気が楽なのです。

価格は、作品には展示しないで、価格一覧などにし、聞かれたときには出せるようにするのがいいと思います。

もしくは、壁に貼り付けておきます。

そうすると、展覧会のついでに、そっと価格表を確認して、値段が、自分のヘソクリの範囲かどうかで、買うか買わないのかを決めるのです。

私はね、画家志望ですからね、ハッキリ言いますけどね、絵は、人に持ってもらわないと成長しないんです。

どんなに安く手放しても、家族以外の方に持っていただいて、玄関に飾っていただければ、絵は、その方が幸せなんです。

見ていただけない絵は、存在しないのと同じです。

ですからね、差し上げるというのでもいいですし、安価に設定して、義理で買ってもらうというのでもいいんです。

趣味で、沢山描ける方なのであれば、展覧会を開いて、見ていただくチャンスを作ってあげましょう。

ご縁があれば、自分の家から、外に旅立たせてあげましょう。

その絵は、自分が持っているよりもずっと大切にされて、額に入れられて、長いこと持たれるのです。

額に入ったちゃんとした油彩であれば、ほとんどの場合、捨てられたりしないのです。

趣味が絵を描くことだなんて、何て素晴らしいんだろうって思います。

物すごい沢山作品があって困るという方はね、是非、貸画廊を借りて、展覧会を開いてみて下さい。

沢山のお友達が見に来てくれます。ホントです。

日ごろから、お友達づくりをしておかなければなりません。

画業って、奥深いっすね。

私がね、絵の値段を安く設定しろと何度も書いているのには、理由があるんです。

私はね、実際に売買されている売り絵の原価を知っているんです。

画廊の女将さんも、「昔はひと山いくら」だったけどねぇ。

と私に話して下さいました。

私は、

「今でもそうですよ」

と答えました。価格の話はしませんでしたけどね、お互い、いくらか解っているんです。

それが実態というものです。

今はデパートの売り絵コーナーで売られている絵であっても、作家さんには、たいしてお金など入ったりしないのです。

それがね、アートの実態なんです。

この話をくどくど聞きたい方は、私の展覧会の会期中にギャラリーで質問してくださればいいと思います。

とても、ネットでは公開できません。

ですけどね、アートのマーケットが、どんな構造なのかを理解できればね、企画画廊で展覧会を断られるアナタの作品が、号3万円ってことは有り得ないんです。

逆にね、趣味と割り切って、ぐっとお値段を下げて展覧会を開けば、作品を飾りたいと言う人は大量にいるんです。

売れると、マジで嬉しいですからね。

頑張って、もっと書こうという意欲にもつながります。

「もっといい絵を描けば、もっと売れるかも」

と思うとね、「いい絵って何だろう?」って、考えるようになります。

「もっと絵が上手くなりたい」と思えば、

クロッキーに通ったり、デッサンに通ったりするようにもなります。

たった一枚、絵を売るだけで、作品は、どんどんと良くなってゆくのです。

ですからね、駆け出しの皆サマにはね、グループ展を是非オススメします。

もう、ある程度、絵で稼いでいる人には、こんな話はしないんです。

絵の値段をいくらにしようかなんて、大きなお世話なんです。

でもね、貸画廊で趣味からスタートした人が展覧会を開くわけですからね、プロのセンセイと同じ値段っていうのは、どうなんだろうって思いますよね。

画商がついていない作家さんの絵には、価値などないのです。

私の作品であっても、価値ゼロなんです。

それが、アートの市場なんです。

ですからね、売り手ができることは、

「買うほうが、買える値段で販売してみる」

って所だと思いますよね。

前にも、サムホール3000円の人の話をしましたけどね。

完売したわけですからね。

大きい作品まで売れたわけですよね。100号とかありましたからね。

作品は40点ぐらいあったと思います。

彼は、趣味なんだという自覚があり、それでも、独自の作風を作り出し、これから画家として、もっと作品を作ってゆきたいという強い意志がありました。

そういうことが感じられる展覧会って、あまりないんです。

絵が良くて、買える値段で、3000円なら即決しますよね。笑。

さすがに額はついてなかったです。

アタシなら、2万円までは即決します。

そんなこんなでね、趣味のグループの皆様、是非、イロイロな画廊の見学をしてください。

グループ展のお友達を誘い合わせて、展覧会を開いてみませんか?

公民館なんかで安く借りられる。

まあ、そういうのもいいですけどね。

画廊で展覧会を開くというのはね、そういうのとは一段格が違うみたいですよね。

来るほうも、「ああ、みんな頑張っているな」

と思うわけですよね。

展示された絵がね、何よりも嬉しそうなんです。

なんといっても、作品を展示するための場所なわけですからね。

画廊とは、作品をよりよく見せてくれる場所なのです。

おじゃら画廊はね、趣味の方が、展覧会を楽しむために作られた、新しいタイプの画廊です。

壁面がフェンス式で、フックで引っ掛けるので、展示はあっという間に終わります。年配の方でも、キャタツに上ったりしないで、カンタンに展示が完了します。

お茶や冷たい飲み物も、サッと出せて、コップやカップなんかも使い放題。

コーヒーだって、こだわって準備しています。(自家焙煎豆を、挽き立てでお出しします。300円ですが。)

お菓子は勝手に届いてしまいますからね。

皆さんで楽しい時間を過ごせます。

ちゃんとご案内を出せば、

お客様が沢山来てくださって、留守番の方が何人かいても、それぞれお話するスペースがあって、ゆったりとした展覧会会場だと思います。(1階と2階に分かれていますからね、話もそれぞれまったりです。)

もう何年も会っていない人も、きっと訪ねてくれますよ。

展覧会がきっかけで、楽しい時間が戻ってくるのだと思うと、そういうのもいいなあと思うんです。

駅から近いですからね、また来て下さるんです。ホントです。

そういう、見る人に、身近な画廊になるといいなと、心から思っているんです。


Established 1998 Rica's Bar WEB SITE & Since 2003 Atelier Ojara.
Copyright (C) All Rights Reserved by Rica Ojara.