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■■ 017 ★ まずは貸画廊からのスタート ■■
2007.9.19
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版画家の、長島充先生に、お教室では、企画画廊の話なんかを伺うことが多いです。
でも、「ボクも、最初は、貸画廊で、グループ展からスタートしました」 そう話して下さいました。 展覧会を開くというのは、 ●ある程度の数の作品を作る ●作品を売ろうという気持ちで作る ●売るためには、いくらぐらいにすればいいのかという、価格調査をする ●展示の方法なんかを研究する とまあ、結構勉強することが多いんです。 公募展に応募するときみたいに、「一点集中、長時間かけて作りました作品」 ってことじゃなくてね、ある程度の完成度で、何点かの作品を完成させなければなりません。 同じ絵ばかり展示しても仕方ないですからね、少なくとも、人物とか、花とか、猫とか、風景とか、静物。 いやまあ、そういう風にジャンル分けして、何点かずつ作ろうと計画したりしますよね。 思いつかないですか? というように、個展など、そんなにカンタンに開けるものではないのです。 |
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まず、展覧会を開くことを決める。そのために、絵を描こうと準備をする。 50点描こうと決める。 何で描くか(油彩なのか、アクリルなのか、水彩なのか、日本画なのか)決める。 そう思うとね、ホントウに必死に作りますからね。 それはそれで、大切だなと思います。 最初にすべきは、作品作り&貸し画廊の研究です。 アタシは収集家なので、銀座に出れば、いまだにいくつもの画廊を見て回りますけどね、おじゃら画廊は、ビミョーに広かったかもしれないですね。広すぎると、点数がね、フツーの人には厳しいんです。 誰でも、そんなに描けたりしないってことも、理解できてきました。 広い会場は、作家さんがある程度のスケールで作品が作れる方じゃないと、個展はやっぱ、厳しいと思いますけどね。 ある程度スペースのある画廊を借りる場合には、最初は、やはり、グループ展からスタートするべきです。 小さな画廊というのも、沢山存在します。 自分の作品の数や大きさを見極めて、どういう展覧会にするのかを考えるというのが正しいと思います。 作品の写真、一枚イチマイ、ちゃんと撮影して、現像しておきましょう。 最初は、企画画廊を作品数点と、写真を持って回ってみます。 いくつ回ってもダメだったら、そうしたら、貸画廊を借りることにしましょう。 |
どんな作家さんも、いきなり企画展ってことはないのです。 あるとすれば、何かの賞を取ったという場合です。 それだって、ある程度の小品を、何十点も持っていなければ、企画画廊での展覧会が実現することはありません。 ですからね、まず、展覧会を開こう、開いてもらおうという話になれば、展示できる作品をある程度の数を作るというところからスタートしなければならないのです。 そうして、力を見極めてもらうために、貸画廊や、喫茶店の展示スペースなんかで、作品を発表するというところからスタートするんです。 頑張りましょう。 |
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区内の作家さんなんかとお話していると、ホントウに驚きました。
ある人は、全部売れてしまい、手持ちの作品がない。 ある人は、膨大に作品を持っているのに、売る気がない。 ある人は、100号クラスの大作だけが何十枚もある。 ある人は、バランスよく大量に絵をもっているけれども、値段が折り合わない。 というように、企画展を開けない皆さんには、乗り越えなければならない問題があるのです。 それでもって、貸画廊での個展しか開けないのです。 足立区に画廊が根付かなかったのがよく理解できました。 展覧会を開くための、物理的な前提条件を満たしていないのです。 嫌まあ、今から作れるのかって話ですよね。 小品50点。2号から6号ぐらいまでの大きさでね。 逆に、作品さえまとまれば、それなりに見れる作品であれば、デパートに売り込みに行くことだってできるんです。 でもね、100号50点じゃね、売れないですから、なかなか企画画廊さんと話も折り合わないと思いますけどね。 でもね、小さいからっていって、今日・明日に作れる数じゃないんです。 早くても、3ヶ月ぐらいかかるでしょう。 筆が遅い人なら、1年ぐらい準備しないとね、作れないと思いますけどね。 私の画廊業も、作家さんに、小品を作って頂くというところからスタートしなければならないんだと思うと、気が遠くなりますね。笑。 |
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アナタが、どうして、このコラムを読んでいるのかといえば、展覧会を開きたいと考えていらっしゃるからだと思います。
ですからね、まずは、狭い普通の家庭でも、展示できるレベルの小さい作品を50点ぐらい、作ってみましょう。 そこから全てが始まります。 どこで展覧会を開くのかとかね、そういうのも平行して研究しておくといいと思います。 あとは、値段の研究ですよね。 アタシは、イロイロなタイプの画廊さんを見て歩いていますからね、アートの価格も、一緒に研究もしています。 どんな根拠で、プロデビューもできていない自分の絵が号3万円とか、4万5000円だという設定になるんだろうと、不思議になりますね。 企画画廊で売れている絵というのでさえ、もっと安い場合が多いです。新人さんは、特に安いです。これから売り出すワケですからね、『みなさん応援してね価格』で御奉仕です。 買うほうが、少なくとも、試しに買ってあげようという値段でないとね。 心を緩めた隙に、サイフまでゆるんでしまう値段でないと、売れることはありません。 画廊からプロデビューできているということでもない、無名の作家さんなのでしたら、頑張り価格でスタートするというのがいいかなと思います。 自分の絵がどんなにいい絵であっても、売り画廊さんが、企画展を開いてくれないのは、絵が、まだ十分に育っていないからなんです。 自分の絵の足りない部分を受け入れ、絵がもっと成長しなければ、企画画廊での展覧会など、まず、一生ムリということを理解しましょう。 |
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もっといい絵になるまでは、貸画廊で展覧会を開いて発表を続けなければならないということになります。
個展を続けると、少なくとも、絵は上手くなりますからね。それだけは間違いないです。少なくとも、新作を何十点か作るわけですから。 作家なのですから、年に一度個展を開くと、絵の力がアップしてゆくと思えばね、悪くないと思いますよ。 |
ついでに、ちょっと宣伝をさせていただくと、おじゃら画廊は、趣味の方が、展覧会を楽しむ目的で作られています。 ですからね、長年作品を作り続けてこられた方で、展覧会をやってみたかった。そういう方に借りていただくために特化して設計してあります。 特に、趣味の方ですとか、展覧会に出すのは初めてだとか、そういう方が中心なんです。 展覧会に来た人と、お話を楽しみたい。 お茶を出したり、コーヒーを出したりしたい。 ビールを飲んで歓談したい。 パーティーを開きたい。 自分の陶芸作品で茶会を開きたい。 気軽なお値段で利用したい。 試しに展覧会を体験してみたい。 留守番の最中でも、小さい作品を作ったりもしたい。 嫌まあ、ホントウに、そういう設計で作られているんです。 ですからね、まず、一回、見にきてください。 珍しいスタイルの画廊なんです。 作家さんは、留守番日は、カフェのオーナーにならなくてはなりません。 来たお客様にお茶を出し、自分の友達もどんどんと呼んで、お菓子なども大量に持ち込んで、自分でコーヒーを入れなくてはなりません。 もしくは、ビールやツマミなどを持参してワイワイ盛り上がる。 そういう画廊なんです。 プロを目指している方はね、もっと、企画画廊の研究もして、販売価格の研究もして、自分に合ったところがどこなのかを考えるといいと思います。 地元や、路線沿線の画廊がいいと思いますよ。 立地は、駅から近いところがいいんです。 北千住は、電車の交通が物すごい便利です。 ですからね、地元での展覧会を定期的に開きたいという方にもオススメします。 これを読んでいらっしゃる方が、地元の方でない場合はね、地元の画廊を探してみましょう。 地元の方は、必ず応援してくださいます。ホントです。 ですからね、銀座での展覧会の他に、地元での展覧会を定期的に開くというのは、オススメしておきます。 |
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