■■ 005 ★ これから展覧会をするのに、どうすればいいの? ■■

2007.4.21

ま、ぶっちゃけ、ここですよね。

アタシがグループ展に参加するのは、イロイロな方に見ていただけるからです。

友達が友達を呼んできますからね。

いきなり個展を企画したりしないでね、

最初のうちは、何人かで開くというのがいいんじゃないかなと思います。

美大の人に聞かれた事がありましたけどね。

「沢山の人の名簿を持てば、沢山の人が来てくれる」

趣味の展覧会じゃないんですからね、知人に来てもらっても仕方ありませんよね。

収集家や評論家に来てもらえるような作品にならないと、いつまでたっても、誰も来ない展覧会ってことになっちゃうと思います。

業界誌を読んでいるとね、「貸し画廊で展覧会をして、こちらが20万円も30万円も払っているけど、回収できなくてもいいと思っている人が多い」

なんて、諦めにも似た記事を、公然と書いているのをみるとね、なんだかアタマにきますよね。

最低でも、貸し画廊から抜け出て、企画画廊で展覧会を開けるような絵に、画力をあげてゆかなければならないということです。

”価値ゼロ”から”1”以上になる瞬間なんです。

そうして、断られるうちは、まだ絵の力が足りないんだということを受け入れ、その悔しさを、もっと良い絵を描くエネルギーに向けましょう。

良い絵は、きっと見てもらえます。

だから、まず、絵の力を上げましょう。

そのためには、「どんな絵が実際に売れているのか?」という、売買されている絵のレベルを理解しましょう。

売り画廊を見て歩いて、赤い●印大量の展覧会に出会うと、気絶しそうになりますけどね。

初日前に全部売れているという展覧会だってあるんです。

売り画廊ではね、展覧会の期間は定めていますけどね、実際には、収集家は、会期前にカタログを見て、気に入った作品を、電話で買っちゃうんです。

そういう画廊で、売れる作家さんにならなければ、その次のステップもありません。

まだ、そういう展覧会を見たことが無い人は、まず、そういう展覧会を見に行きましょう。

どこで開かれているのか解らない?

そうでしょうとも。

アタシにもそれは解りません。でも、そういう展覧会が存在して、いくつかは見たことがあります。

美術雑誌や収集家の読む雑誌に巧妙に掲載されていたりもします。

いきなりは、そんな作家さんにはなれませんからね。

どんな作家さんも、最初は貸し画廊での展覧会からスタートしているのです。

コツコツ、絵の力を上げてゆき、売れている絵の傾向なんかを研究して、そういう絵のレベルまで、自分の画力をアップさせてゆかなければなりません。

右を見て、左を見て、同じような絵をみんな描いていて、(自分の方がちょっと上手い)などと思っているアナタは、まず、同じような絵から脱出して、自分にしか描けない作品を描くというところを目指しましょう。

展覧会は、年に何度もやればいいというものでもありません。

メインの展覧会は、一年に1度、もしくは2回などと決めましょう。

あとは、小額で参加できて、お友達とワイワイできる展覧会の声がかかったら、嫌われない程度に参加しておきましょう。

そういう人は、自分の展覧会にも来てくれますからね。笑。

1人だと負担額が大きいですけど、5人、6人集まれば、2-3万円の負担で展覧会が出来る場所もあります。

そういう場所で、時々は買ってくれるお客さんが来る画廊を探しながら、自分が今年はどんな作品を作って行くのか、来た人にどんな作品で楽しんでもらうのかなどを考えて、計画を練ってゆきます。

緊縛美女のライブドローイングというのは極端ですけどね、会場で似顔絵を描いて販売したり、絵手紙講座を開いたり、季節によっては、「暑中見舞いの描き方」とか、「年賀状のイモ版作り」

というような、カンタンに出来て、来た人も楽しめるような企画を皆でしてもいいかもしれません。

1人だとムリですけど、3-4人でやれば、なんとかなると思います。

Tシャツやエプロン、てぬぐいなんかは、結構売れると思います。

(値段と柄次第ですけど)

自分が買うならいくらぐらいまでというのと相談しながらお値段を決めてゆきましょう。

ポストカードぐらいなら、義理で買ってくれる人も沢山いると思います。

版画をやっている人で、100円ショップの額なんかに、小さい作品を入れて、2000円とか3000円で販売している人は、結構赤丸がついていました。(柄による)

アタシの版画作品も2000円だと1人が2枚買いますけど、3000円だと悩みまくって買わないってお客さん多いですね。笑。

アートの値段って、奥深いですけどね、どうせ、まだ価値なんかないんですから、沢山の方に持ってもらって、良さを体感できるような、ファン作りをしていく方向は悪くないと思います。

どう見ても、プロとは思えない人の作品が、プロの先生の作品よりもお値段高かったりする現実があります。

それであれば、アタシは、蒐集家ですからね、プロのセンセイの作品を買いますよ。

プロのセンセイの作品も、そんなに高値ではないという現実があるということです。

版画作品でしたら、5000円ぐらいから、有名作家さんの作品を買うことが出来るのです。

こちらとしては、予算が限られていますから、良くて安い品を集める。

これが収集道ってことになります。

でも、素人さんの作品であっても、金額が折り合えば、買いたいという絵にも沢山出会ってきています。買いますよ。アタシは。

そういう蒐集家は、アタシ以外にも沢山存在するんです。

そういう方が、また見に来てくれるようになるといいですよね。また買ってくれるかもしれませんからね。だから、貸画廊で網を張って、自分の力作を見てもらう時間を作るわけですよね。

知人の方で、「毎年、7月に展覧会をすることに決めている」という人がいます。

「毎年5月ごろ」

という人もいます。

まず、「毎年一回、メインの展覧会をする」

ということに決めましょう。

1人だと大変なので、3-4人で開きましょう。

2人ぐらいでもいいと思いますけどね。

画廊にスタッフさんが常駐しているギャラリーであれば、1人でもいいとは思いますけど、知り合いが誰もきてくれないと凹みますからね。

最初の何年かの、絵が一人前になるまでは賑やかに、何人かで開く方がいいような気がしますね。

そんでもって、皆さん、どんな絵を出すのかとか、グッズの値段なんかについて、一回打ち合わせをして足並みを揃えておくといいと思います。

アーティストの人って、皆さん我が強くて、協調性ないですからね。

作品の価格とか、置いてある作品の傾向がバラバラで驚くことがありますよね。

嫌まあ、いいんですけどね。

同じ展覧会で、ポストカードが1枚500円の人と100円の人が混在していたときには驚きました。

同じような品なのに、片方は5000円で、片方が30000円という作品展もありました。そうすると、来た人は不安になって、どちらも売れないんです。

小さい場所の展覧会ということもありましたしね。

最低限、グッズの価格は同じで売るほうが、買うほうも安心だと思います。

ポストカードは、それぞれが最低3-4種類ぐらいは準備しておくと、何か買ってあげようと思ってきた人は、買ってくれると思います。

1000-3000円前後の価格帯のグッズや、小作品なんかもあれば、なお、盛り上がります。

Tシャツは人気みたいですね。(値段によるけどさー)


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