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◆◆◆ 『いいなと思った絵があるんです』 ◆◆◆ その男は、初対面だったというのに、『いきなり絵を買いたいという話』を切り出します。 もう、ワラにもすがる思いなんでしょうね。誰にでも聞いているんですよ。きっと。 どうせなら、『アタシの絵を買いたい』という相談にして欲しかったんですけどね、そんな人は滅多にいないでしょうからね、アタシの実力不足ってことで、ますます精進しようと思います。 折角のご縁ですから、その方には、アタシが絵を買ったときの話を聞かせてあげました。 左の絵はね、オジャラが22歳の誕生日に、自分にプレゼントした絵です。オギスという風景画家の、石版画(リトグラフ)の複製品(レプリカ)です。(←ニセモノってことっす。) 価格は、額付きで、当時2万2千円程度だったと思います。サイズはA0程度で、額は一まわり大きいです。 その時にはね、買ってくれる人がいなかったですからね。誕生日プレゼントも自分で買いましたよ。バブルOLですからね。男がいなくても、金は持っていたぜ。(⇒キッパリ言うほど、値段が高くないのがポイントっすよね。庶民って、貧乏だわあ。) ちなみに、この頃、この作家の方はまだ生きてました。そして、サイン入りの本物のリトグラフの作品は、同じ絵なのに、68万円程度していたと思います。バブルだったよなあ。 |
◆◆◆ 次に買った絵もオギスでした ◆◆◆ 今度は、26歳の時の誕生日でした。まだ、絵を買ってくれる殿方は出現していませんでしたから、自分で買いましたとも。オギスが他界して、その遺作展かなんかを見に行った時に、併設のギャラリーで久しぶりに見たもんで、もう一枚買おうと思ったんだと思います。 え?一枚あるのに、どうして買ったんだと思いますか? ということは、ホンモノじゃないけど、結構いいってことっすよね。うーむ。複雑。 彼の絵は、赤に特徴があってね、ベニスの風景も、有名なんですよね。 赤レンガの靴屋の絵もあったんですよ。そっちにしておけばよかったと、後悔していなくもありません。 ちなみにお値段は、4万4000円程に値上がりしていました。レプリカのくせに。オギスの工房で作成された品なので、彼のサイン入りの作品と、完成度は同等だと、店員さんは説明していました。サインがあるというだけで、お値段は10倍以上違うんです。でも、版画ですからね、品質は、対して変わらないらしいです。 |
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◆◆ モンキーフォレストで買いました ◆◆ 次に買ったのが、この絵ですね。 そうすると、怪しいオヤジが寄って来て、『バナナは、袋にしまえ』などといいながら、『奥の寺院に案内してあげる』などと、どんどんと奥に案内するのでした。 彼は、ナイフでバナナを小さくカットしながら、サルを集めてくれました。そして、更に薄気味の悪い寺院の奥に案内するのでした。 ハガキサイズ程度の作品で、当時確か1500円程度だったと思われます。あの頃は、ルピアが暴落した時で、みやげ物がメチャメチャ安かったということもありました。 この絵1500円なら買いでしょう。 バリの伝統的な技法は、画面が暗くなってしまうのですが、この方の絵は、水を上手く表現し、割りに明るく仕上がっているんじゃないかと思います。 今でも額に入れて飾ってますよ。はい。 |
◆◆◆ 次にバリに行った時も ◆◆◆ 彼の絵を買おうとモンキーフォレストに行ったんですけど、彼はいませんでした。残念です。 その代わりといっては難ですが、ネカ美術館の案内をしていた男に、 その絵は、3000円位だったと思います。 上の白鷺の絵は、飾っているのに、彼の絵は、気に入らないのです。 でもね、絵には思い出がありますからね。 でもね、今はこの、ボトルの版画の方を、飾りたいのです。 彼女は、野菜のカレンダーというのを版画で作っていて、 |
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◆◆◆ 更に翌年、この絵を買いました ◆◆◆ 確か、ルダナの美術館かなんかだったと思います。 この絵を買った理由は、オットが気に入った絵だったからです。 今の額は、日本で作ってもらいました。絵のサイズが日本の規定サイズと異なるので、 絵のサイズは、A3程度です。アーティストの名前は、シンキムさんといって、中国の画家なのだそうです。 オットは、この絵を買うのをためらっていました。 でも、アタシは、買うように勧めました。 |
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この写真を撮影した方。もしこのページをご覧になっていたら、ご連絡ください。この写真を掲載する許可と、お礼をもう一度言いたいのです。著作権の関係があるので、写真は、わざとぼんやり撮影しています。 |
◆◆◆ オジャラの後悔 ◆◆◆ オジャラは、オギスの絵で、すごく気に入った作品があったのですが、60万円近くして、買えなかったのです。何故かといえば、楽なポーズは、最後の方に取っておきたいからです。 モチロン、学生でしたから、買うべきではありませんでした。 その絵は、美しい赤い絵で、アタシが、彼のファンになるきっかけになった絵でした。その絵に出会ったので、絵を頻繁に見るようになりました。オギスの展覧会などがあると、出かけたりもしますが、未だその作品には出会えていません。 版画であっても、そうなのです。 オジャラは、版画のギャラリーを沢山回っていたので、そういうことを知っていました。 外国を旅行しているときには、とりあえず、同じ場所には二度と戻らないので、気に入った置物なども、その場で買うようにしています。それは、外国を旅しながら身に付いた、旅のテクともいえますね。 ああ、それで、いつも、帰国するときには文無しなのか・・・。まあいいです。日本に帰れば金はあるし、働けば、来月金は入ってきます。 でもね、絵を買うのに、借金したりしてはいけませんよ。 絵は、後で売れると思ってる人いるかもしれませんけどね、個人的には古本と同じような扱いじゃないかと思っています。買った価格の一割位でしか転売できないと考えておくのがいいと思います。絵によりますけどね、あーた、これ読んでる位ですから、絵もまだ買ったことないんですよね。 アタシは、転売については、詳しくないですけどね、投機目的で絵を買うのであれば、このページを参考にするべきではありません。モチロン、『絵を転売して儲けた』なんて、鼻息も荒い人もいるかもしれませんけどね、信じちゃいけませんよ。絵の価値は、人それぞれなんです。 |
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◆◆◆ この絵は、次の年に買った絵です ◆◆◆ 油絵を買ったオットは、急に絵画に目覚めてしまいます。そして、翌年も、またルダナのギャラリーに行きます。 別に必要とも思えなかったのに、『今年はヤングアーチストスタイルのを買う』と言い出し、誰にも止められない状態でした。 この絵は、A1位のサイズです。これと、B5サイズの絵と、おまけの絵と、ワイロを支払って、全部で3万5千円で絵を手に入れました。 この値段が、高いか安いかは、アナタ次第です。 でも、おまけの絵を除いて、自分たちで選んで買った絵には満足しています。 日本で額を作ったら、絵よりも高かったというのが難ですね。はは。 この絵を描いた方は、ピットリーという方です。ウチは、その他に、ソキさんという方の小さい絵を買いました。ソキさんの絵は、アタシが選んだ作品でした。彼の絵は、アルマにも所蔵されています。 この手の絵を選ぶ時には、絵を凝視することですね。 遠くから見たときには、同じように見えても、近くに寄ると上手さに差があることが解ると思います。 絵を買おうと思っている方は、急いで買ってはいけません。ゆっくりと、一点一点、ちゃんと見て、一番上手い絵をかうべきです。 え?どれが上手いか判断できない? そういう方は、ムリに買わない方がいいんじゃないかと思いますけどね。また次回、もっと目を肥やしてから買うべきです。 |
◆◆◆ この絵がおまけの絵です ◆◆◆ 写真写り滅茶苦茶いいですけどね、粗悪な絵です。 サイズはA5位です。小さいです。 それでも、その中で、アナタが気に入る絵に出合えるかどうかは、解りません。 |
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この絵が、ソキ氏の作品。 この作品はA4サイズ程度。 |
◆◆◆ こまめにチェックって、どうすればいいんですか? ◆◆◆ とりあえず、絵を沢山見て、相場を知ることをオススメしますね。 あ、でも、あくまでも所有者が不要となった絵ですからね。飽きられてしまった絵なんです。そこんとこ重要です。 ネットで絵なんて買うべきではありません。(アタシも売ってますけどね、「できれば実物を見てから買え」と書いてますよね。) (正確には、高い値段で売り出されているが、落札されているのは、安価な値段の品か、ホントウに価値がある作品ということに気付くと思います) バリの絵というのはね、こういう、日本で流通している絵画と比べてものすごく安いんです。でもね、価値があるかどうかは解らないです。優れた作品もあるんですけどね、世界的な絵の価値を考えると、不当に低い価値しか認められていないと言うべきでしょう。 だから、バリで絵を買う場合、『絵の価値云々』で買うべきではありません。 でも、ご自分の思い出や、楽しみのために、チョコっと買うというのであれば、いいんじゃないかと思います。ご予算の範囲で、気に入った品を買うというのは、嬉しいものなんです。安価でホンモノの絵をゲットできるチャンスです。 |
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◆◆◆ 最後に買ったのがこの絵 ◆◆◆ スガタ先生と知り合いになり、何度かアトリエに行った時に買ったのがこの絵です。 この絵は素晴らしいので、もう、この手の絵を買わないで済むからです。今まで、小さい、安い作品を沢山買っていましたけどね、もう、そういうのも要らないんです。 でもね、ここまで決心するまでには、イロイロと絵を買ったり、要らない絵を買ったりと、失敗もしているんです。 まだ絵を買ったこと無い方は、やはり、1−5万円程度の絵からスタートするべきです。バリには、もっと安い絵もありますからね。 気に入って、予算が合えば、お求めになったらどうかと思います。 ギャラリー巡りをしていると、必ず、『ピピッ』と来る絵もあるんです。でも、それは、何件も回って、やっと一枚あるかないかです。そういう絵は、ちょっとお高かったりもするんです。 苦労や失敗をしないで価値のある絵を買おうと思っているアナタが間違っています。キッパリ! |
このお話は次回に続きます。 |
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