◆◆◆ 007 木彫りの下見 その2 ◆◆◆

こんなのが、ゴロゴロと誰もいない店先に放置されている

◆◆◆ ローカルな食堂の前に ◆◆◆

ものすごい、木のオブジェが置いてある。

このような作品が店頭に展示している場合、奥でも必ず売っている。人気の無い人の敷地内に、どんどんと入ってゆく。アタシも、バリには慣れてきたようだ。

案の定、奥には大きな建物があり、その前で、数人の職人さんが木を彫っていた。

『中を見てもいい?』

そう聞くと、モチロン『ビサア(O.K.)』という答え。

ラーマヤーナの物語。レゴン好きにはたまらないっす。

◆◆◆ 中に入ってさらにビックリ ◆◆◆

マジっすか?

入り口の作品だけがスゴイという店ばかりの木彫り店の中で、こんなにスゴイ店ははじめて見た。

ここは、客が来ないだけあって、素晴らしい作品が陳列されていた。

もう何年も前に作られたのに、未だ買い手がつかず、蜘蛛の巣が張っていたりする。

売られながらアンティークか。

アタシも、少しはバリが解っていたつもりになっていたが、まだまだだ。

うーむ。この木彫り、スゴイっす。

後ろに並んでいるのも、ゾロゾロとこの格なんです。ホントっす。

オジャラは写真を撮りまくりました。写真っていいっすね。デジカメには金かかんないしな・・・。

◆◆◆ 巨大オブジェ ◆◆◆

お客さん、これ、イルカじゃないっすよ。

もう、後光が差しているとしかいえないっす。(←逆光なだけだろうっ。)

ここの木彫りの特徴は、バリの神話をモチーフにした作品。ストーリーに登場する人物や魔物達を、生き生きと掘り出しています。

特に、お顔が素晴らしい。
『人形は顔が命。』この言葉が胸に染みるっす。

タピ、この作品は2メートル位あります。

バリでレストランや宿を経営の皆様、お店のインテリアにいかがですか?

この手の品がドーンと置いてあると、お店の格もグーンとあがって、単価もグーーーーンと値上げできます。たはっ。

オジャラさん、これ買ってどうするんですか?たはっ。←買ってませんって。

◆◆◆ どうっすか? ◆◆◆

繊細な枝や、複雑な巨木の根の所を利用して、どこから見ても耐えられるようにデザインしてあるんです。
はぁ。『UBUDが芸術の村』 と呼ばれているのに、初めて納得。
木彫り職人よ。プライドはどこへ行った?

イルカやコモドドラゴンを作ってどうする?
しかも、隣の店と同じ奴。

ウチのドラちゃんでさえ、『バリ人は、アヒルみたいだよ。隣の人がちょっと儲かると、自分もすぐに真似してしまう。考えるってことをしないんだよ。俺は、バリ人のそういうところがキライなんだ。』などと愚痴り始める始末。

バリ人にも『アヒル』と呼ばれてしまう、バリ人。これからどうなるんだろうねー。デンパサールに行くたびに通る、不毛なみやげ物店たち。ゼッタイに赤字だぜ。

◆◆◆ こっ、これは・・・ ◆◆◆

レゴンの衣装着て、フィギアスケートやってるのかしらね?

ウチのパパは、これ欲しがってたんだけど、あまりにもあちこちに枝が出すぎていて、完品では持ち帰れないという理由で、購入を断念。

パパ、アタシに残すなら、最低でもこの程度の作品にしてよね。

うーむ。美術館級。

◆◆◆ これがガルーダだっ!! ◆◆◆

この作品、2メートル位あります。ホントっす。
素晴らしいっす。
木彫りの土産物屋の作品とは違います。
そして、この店の品がいつまでも売れずに残っていてくれると、アタシもウレシイっす。

たはは。

ホントは、美術館などを作り、展示するべき品だと思います。
この国の人は、そんな金持ってないっすから、外人さんに買われて、世界中に散らばってしまうんっす。

でもさ、折角能力がありながら、アボリジニの笛や、アフリカの太鼓、作っている姿を見ると、バリ島の将来が心配っすね。

まあ、いいんっすけどね。人の国だし。

外国の土産物屋に大量に買ってもらった方が、こんな時間のかかる作品作って、何年も売れないよりは、よっぽど儲かるってことっすよね。うふふ。

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