◆◆◆ 037 ニュピ前日の夜 お払い ◆◆◆

◆◆◆ 早くもメタメタ ◆◆◆

先ほど紹介した、豪華な『お供え達』は、ニュピ前夜に家の前に供えられ、早くも、ニワトリと犬共に、ぐちゃぐちゃにされていた。お菓子にはアリンコが・・・・。

嗚呼。これぞ、エネルギーの無駄遣い。

人間の労力というのがこのように無駄なことに費やされることに、まだ慣れないわ。

しかしね、ま、神様の為に生きているバリの人は、結構幸せなのかもしれない。大家さん宅は、特に信心深いのだ。

◆◆◆ オジジ様とオババ様 ◆◆◆

夕方、にわかに騒がしくなったので、外に出てみると、何やら儀式が始まっている。

左手に松明、右手に笹椰子葉を持って、前を歩いているのが、オババ様。今日のクバヤ(バリ女性のブラウス)は、どうも新調したようだ。

竹筒を竹の棒で鳴らしながら、後ろから歩いているのがオジジ様。

オジジさまは、紫色が好きなようだ。紫色って、黄色によく映えるのよね。

◆◆◆ これが、お道具 ◆◆◆

オババ様が持参していたのは、笹椰子の葉の根元の部分。これで、地面を思い切り叩いて、「パチン、パチン」大きな音を立てる。

松明は、手ごろな葉が無かったのか、サポウに灯油をつけて燃やしていたようだ。

これで、悪霊を家や村から追い出すのだそうだ。

スタイルはチョット違うけど、節分を思い出すな。

結婚してからは、豆まきとかしなかったけど、家族で住んでた時には、毎年豆まきしてたもんな。昔は、日本にも家族というのがあったなぁ。

◆◆◆ お向かいさんの様子 ◆◆◆

どうやら、悪霊払いの儀式は、村中で同じ時間に始めるものらしい。

どの家も、一家総出で、バチンバチン・ポコポコ・バチンの後をついて回る。

お向かいさんも、家中を一巡りして、悪霊を玄関の外まで見送ったようだ。

アタシがカメラで、そこら中のお供えの残骸を撮影しているのが珍しいらしい。

「スダッ、ヤ?」と、アタシが問うと、皆さん満面の笑みで、「スダッ!」と、答えてくれたところをパチリ。

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