バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 091 / 画材を売る店と親しくなったよ ◆◆◆

画材を売る店と親しくなったよ

デンパサールの大きな画材店に、額縁用のマットを買いに行った。UBUDでは手に入らなかったからである。

その店では、最近UBUDにも支店を出したと教えてくれる。早く言ってよねーっ。

そのマットを使い、額縁を作りたかったので、UBUDの店にも、行ってみる。バイクで行けるので、タクシー代がかからないのがいい。

デンパサールの店と比較すると、ヘッポコであるが、ウインザーニュートンの画材の直営店らしく、店頭にも看板が出ている。

お値段は、安いというワケでもないのだが、品物に多少安心ができるという気持ちにはなる。

額縁の枠も、ジャワからの輸入品らしく、シッカリした品だった。

この店で、何よりも嬉しかったのは、アクリル版があるということだ。

バリ島から、日本までの輸送を考えると、粗悪なガラスを取り付けた額には心配が残る。安価な品なのに、壊れてしまい、買った方がケガでもしたりしたら、高くつくからである。

デンパサールのお店で買ったマットがあるので、店の兄ちゃんに取りに来てもらう。指定のサイズにマットを切ってもらい、自分で選んだ額を作ってもらうのだ。

銅版画を展示するには、線を邪魔しないデザインの額がいいと思う。シンプルな額は、スッキリとして絵にマッチした。

額縁屋の兄ちゃんには、額縁が出来たら、家にデリバリーを頼む

日本では、こちらが地下鉄に乗り、わざわざ額縁屋に行き、金を払って宅配便などで送り返してもらわないとならなかったので、家まで届けてくれるのは、ありがたい。店はどうせ暇だし、バイクで五分程度なのである。

それ位の事は、当然と言えなくも無い。

UBUDには、昔ながらの額縁屋も沢山あるのだが、文明人にはお勧めしない。バリ式の、手作りの額ではあるものの、材料が粗悪だったり、裏に板が無かったりして、日本の立派な額に慣れている人には、我慢できない代物だからである。(ちなみに、そういう、素朴な感じが好きという人もいますけど。はは。)

アタシも一度頼んだ事があるのだが、あの額縁の粗悪さには、本当に驚かされた。それなのに、外人だと思ってベラボウな値段を言い出してくる。出来上がった品には、本当にガッカリして、受け取りを拒否した位である。

しかも、預けていた大切な絵をペンキで汚されてしまい、信じられない気持ちでイッパイになった。

まあ、情報の質も、商売のやり方も違うのだ。

彼らを怒っても仕方が無い。彼らの製品を、事前にチェックしなかったアタシも悪いのだ。しかしながら、別の店では、彫刻を施した金箔の縁で、アクリル板の額が、もっと安い値段で作れるのである。

私がバリ式の額縁を頼む事は二度とないであろう。顧客の望む品を作る努力をしなければ、結局仕事も無くなってゆくのである。

もうそろそろ、その事に気づいてもいい頃なんじゃないかと思うのだが、人間というのは、なかなか変われない。

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