バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 090 / 美人占い師に決めてもらふバリライフ ◆◆◆

美人占い師に決めてもらふバリライフ

スーが、占ってもらうという占い師の広告は、無料の広告誌の一面で、悩みを持った人に『アタシが占ってあげる』と訴えかけていた。

バリ滞在の悩みといえば、

● 年若の異性の友達ができるかどうか

● スタッフが不正を働いているようなのだが、どうすればいいだろう。

● 最近、客が少なくて、事業が思うようにいかないのだが、将来はどうなのか?

● バリ人の彼が浮気をしているようなのだが、占いではどうか?

● バリ人に出資した金がなかなか回収できないが、返ってくるだろうか?

などなど。まあ、バリ島でよくある悩みは、こんな感じだろう。全く持って、ついていない話ばかりである。どれも占い師に相談したって、解決しませんって。

よく当たる占い師程、当り障りの無いことを言っているだけに過ぎない。

バリでの一人暮らしというのは、思いのほか相談する人もできないのが現実だと思う。一人で過ごす時間が多いと、白人さんは精神的に、本当に弱いと感じさせられる。だから、会う人、会う人と友達になり、いつでも集い、語り合う。そういう傾向に流れてしまうのである。一人では、寂しくて耐えられないからなのだ。

淋しいから、誰とでも意気投合し、恋に落ちる。それなのに、一緒に生活を始めると、激しく罵り合い、あっという間に、別れてしまうのである。

そういう意味では、日本人の方が、一人で過ごすという面において、強いなあと思わされる。

とは言っても、最近の日本人には、アイデンティティーが不足しているからなあ。

問題に直面すると、自分で乗り越えられない人が多くなっていると感じる。バリ人みたいに、逃げ回る子もいるし、だんまりになってしまう子もいる。問題を、整理して自分で考えられない子もいれば、まったく違う世界にエスケープして、逃避してしまう子もいる。仕事に没頭し抜けられなくなる子もいれば、男に貢いでしまう女もいる。

いつも他人の悪口を言ってまわっては、自分が価値の高い人間だと勘違いしている人もいるし、何の努力もしていないのに、理想ばかりを語る人もいる。自分探しの旅に出たまま、結局自分を見つけられない子も多いんじゃないかと思う。

まあいい、人のことはどうでもいい。

アタシ的に言えば、『占い』とは、やはり根拠の無いものだと思う。それは、自分も、イロイロな占いに凝ったことがあり、膨大な時間を費やして過ごしたことからくる、自分なりの結論である。今思えば、無駄な時間だった。

占いなどに頼らずに、自分の道を切り開く努力もしなければ、迷ったまま、何年も過ぎてしまう。

占い師に金を払ったり、自分で自分の将来を占ったりしては、一喜一憂し、また朝になる。

そして、そこには、昨日のままの自分がいて、現実は何も変わっていないことを思い知らされる。何かに頼って生きる方が、頼らないで生きるよりカンタンなのである。

そういう日々を卒業したから、もう占いには頼らない。

そんな時間があったら、絵を一枚でも描いていればヨカッタと思えなくもない。そういう時間があったから、今のアタシがいるとも思えてくる。

自分の進む道は、自分で考えるべきだろう。

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