バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 071 / 猫を描いてゐる ◆◆◆

猫を描いてゐる

私は、よく猫の絵を描く。私の絵は、女、女、女、猫、女、猫、女、女、猫という順番に描かれているのだ。

愛猫は、いつも私の目の届く所にいて、いつでも鈴をチリチリと鳴らしてくれている。

目の前にメモ用紙や、ペンなどがあると、無意識のウチに、猫を描いてしまうのだった。

絵を描くようになって、絵を描く前と一番変わった所は、被写体をよく見るようになったということであろう。

絵を描く前には、こんなに細かい部分まで、物を見るということは無かったように思う。物をよく見るということが、絵を描く時の基本だなあと思わされる。

猫は、毎日エサをもらおうと、アタシの周りをウロウロと歩き回っている。

あちらこちらにペタリと座っては、体を舐めまわしたり、後ろ足で首を掻いたりする。そういう猫の日常の姿とは、なんとも絵になるのだが、描くとなると難しい。

何枚も何枚も絵を描いても、『これは』という絵はなかなか描けないものなのだ。

特に、グッスリと眠っている姿や、背中を床につけて、足などを上に上げているポーズなどは、既に何十枚も描いているのに、いつまでも描けるようにはならないのだった。

『毎日描いていれば、いつかは描けるようになるかもしれない』と思いながら、また一枚描いてみる。

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