バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 060 / 日本から来た猫がクシャミをしているよ ◆◆◆

日本から来た猫がクシャミをしているよ

バリ島に来た彼女は、時々体調を壊してしまう。

ヒドイ下痢になったかと思えば、風邪をひくこともある。

理由は、隣の猫が取って食べ残したネズミの頭をかじったり、モップを洗った水を飲んだり、毛をカットしてしまい、温度の調節が出来なかったり、夜、外で眠ってしまったりするからである。

こちらの肉も、彼女のデリケートな体質に合わないのか、沢山食べさせると、下痢になってしまうのだ。

アタシは大丈夫なのになぁ。

体長を崩すと、暫くは何も食べず、ジっとしている。そして、時々目を覚ましては、鼻水を辺りに撒き散らす。

嗚呼、今朝掃除したばかりなのに・・・。

それでも、常に暑いこの国では、日本にいた時よりも、幸せそうに見える。なんといっても、冬が無いからだ。

猫は年を取って来ると、寒い日や雪の日のトイレが面倒臭くなって、家の中で済まそうとしたりするものだが、ここでは、そのようなことはあまりない。

豪雨の時だけは、さすがに外に出たがらないが、ちょっとの雨などでは、思い切ったように、外に出かけて、アチコチに臭いをつけてまわるのであった。

夕方の涼しい時間になると、彼女は草むらの中に、ペタリと座ってみたり、ニワトリやハトを狙ってみたり、カエルを触ってみたりと、結構忙しい。

日の暑い日中は、涼しい場所を探して、死んだように眠りこける。ヨダレを大量に流している事もある。

アタシは時々、心配になって、彼女をつついてみる。あまりにも静かなので、息をしているかを、確認せずにはいられないからである。

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