バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 054 / リスが飛び降りてきた ◆◆◆

リスが飛び降りてきた

晴れているというのに、『ドサっ』という大きな音がして、木々がザワつく日がある。

住み始めの頃は、この音の原因を探るのに、必死になった。原因が解らないのに大きな音がすると、気持ちが悪いからである。

 暫くすると、これは、近所に住むリスが、隣の木から、ウチの木に飛び移った時の音だということが判明する。

私たちがバルコニーで木を見つめていると、リスのシッポや頭が、チョロチョロと、姿を見せる。彼の動きは素早くて、しかもナチュラルカラーなので、なかなか見つけることができないでいることもある。

 リスが木のテッペンまで昇りツメ、隣の木を目指してダイブするシーンも見たことがある。

 地上に降りると猫や犬などに襲われて危険なので、リスは、極力木の上だけで勝負をしようと、決意を固めているようである。

我が家では、ジャングル状態だった家の周りの木を、次々に切ってしまったので、彼は、あまり顔を見せなくなった。

道などを作ったため、木の間隔が広がりすぎて、頑張ってもジャンプできなかったためだと思われる。

『バサバサ』という音とともに彼は、暫くぶりに、家の前のマンゴーの木に戻ってきた。私たちが取りこぼした、腐りかけのマンゴーでも食べに来たのだろうか?

『おかえりっ』などと話し掛けながら、ぼんやりと、家の前の木を見ると、木の枝が、かなり伸びてしまっていて、一段と、我が家に迫っている事に気づくのであった。

木の枝が屋根を壊してしまう前に、また剪定してもらわないとな。

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