バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 051 / 百個持ってきた虫刺されのクスリ ◆◆◆

百個持ってきた虫刺されのクスリ

バリ島には、蚊が多い。当たり前である。

ウチには、特に蚊が多い。ド田舎ということもあるが、もう一つの理由として、ビール好きのオットと関係しているように思う。

何せ、モチ肌だし、体中ビール臭いし、アルコール濃度の高い血液は大量に流れているのである。

ニュークニンでは、何百匹の蚊が、ウチのオットを頼りに繁殖したことかと思う。

バリ島で、『虫刺されの薬をどうするか?』という問題が起こる。

まず、日本の虫刺されをイロイロと試す。

『従来のウナ』に『クール』をプラスして、より、爽快なイメージで売り出した、『ウナ・コーワ・クール』。

薬局で一個求めて、早速試してみる。うーん。涼しい。

結局、他社製品に比べても、バリの虫刺されクスリと比べても、これが一番いいということになり、店にある分を全部買い占める。

しかしながら、表面積が大きいオットは、塗る量も多かった。

薬局を回ってボチボチ買っている場合ではない。

アタシは、大学時代の友人が、クスリ関係の仕事をしていることを思い出し、電話をする。

もう、十年も会っていない友人だった。

『百個買いたいんだけど、なんとかならないかしら?』

彼は、出発までに、ウナ百個を揃えてくれたのだった。

『持つべきモノは友よねえ。ありがたや、ありがたや。』

ウナ百個は、当然にバリ島の税関に『中をあけて見せろ』と止められたのだが、奴等は、これには目もくれず、スーツケースの中を物色し、『プリンター』を発見。

『関税がかかるから、金をよこせ』などと言い出したのであった。

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