バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 041 / 水漏れの修理もできるやふになる暮らし  ◆◆◆

水漏れの修理もできるやふになる暮らし

バリでは、水漏れが日常的に起こってしまう。

ちょっとの水漏れに、いちいち修理を頼むのも面倒になってくる。

修理小僧の工事を見ていると、自分でも、水漏れを止める位、できるんじゃないかと思えてもくる。

ニュピの前日、洗濯機の水洗金具が、ポキリと折れてしまうという大事件が発生。

『ゲゲゲッ。水洗金具が真中から折れるとは、どういう事なんだっ・・・・。』などと驚いている場合ではない。

早速替えの水洗金具を買いに行き、とりあえず自分でつけてみる。

水洗金具、(左上の奴)1万ルビアかぁ。

壊れるワケだよなぁ。

三日程すると、こんどは、水洗金具をつなぐパイプ(紫の部分)がブチ壊れる。なんて安い材料を使った工事なんだ・・・。

そういえば、これは、大家さんに頼んで、作ってもらった水道だった。

彼の工事といえば、安いのが特徴だ。

何でも『自分で出来る』と言い張り、『俺に任せろっ!!』と豪語するのに、どの工事も、すぐに壊れてしまうのだった。

理由はカンタンだ。

まず、安い材料を使う。

バリ島には、現地人向けに、驚くほど安い建材が売っているのである。 しかし、外国人は、そんなものを使ってはいけない。

安い品は、すぐに壊れてしまうのだ。だいたい三ヶ月。もって一年。

そうすると、また金具を買いに行ったり、工事を頼んだりしなければならない。

だから、重要な部品の買い物は、人任せにせず、自分で探しに行く方がいいと思う。

大家さんの欠陥工事のその2は、見よう見真似で工事をしてしまう。

表面上は問題が無いのだが、見習いなどで工事の基礎を学んだという経験も無いので、工事の重要な部分がいい加減なのである。

例えば、パイプをつなぐ時に、パイプ用のボンドというのがあるのだが、それを使わない。

理由は、将来パイプを再利用したいという、ケチ臭い野心があるからなのだが、パイプは、きちんと接着されていないので、そこから水漏れしたり、破裂したりしてしまう。

結果的には、建物を傷めたり、工事をし直したりしなければならない。

そして、工事がやり直しになるたびに、こちらは、もう一度建材を買いなおし、ちゃんと工事できる人を探して、頼み直さなければならないのだった。

結果的には、コストも一.五倍かけていることになる。『安物買いの銭失い』とは、バリ滞在者の事である。

そのように、身近な人を頼りに家を建てようなんて考えている人は、要注意。当初の予定の何倍もの金を投資しても、ここでは日本人が満足いく建物なんて、出来やしない。

ちと高いと思っても、一泊百ドル程度の豪華な宿を手がけたことがある人に、工事を頼む方が、後々問題は少ないんじゃないかと思えてくる。

(問題は必ず起こるとは思うのだが・・・。)それは、バリ人と、日本人との、基本的な情報の量や質に大きな差があるからである。

モチロン、バリ島は、外国人にを大量に吸収して生きている国なので、金を積めば、欲しい材料は手に入る。高いといっても日本よりも、安価に入手できる場合も多い。

水洗金具も、ちゃんとした品(二万円位の品)を買い、工事できる工事人を探せば、壊れずに動いてくれる。(最終的には、ウチもこれを買いました。はい。)

ニュピ前日に壊れた洗濯機用の水洗金具として、アタシは、新しい『イナ』の水洗金具(三万五千ルピア)を買いなおし、パイプを途中から切断し、取り付けなおすという大工事を一人で行った。うーん。もう、怖いものはないぜ。

しかしながら、店の兄ちゃんが奨めてくれた『ゼッタイに壊れない、日本製【イナ】の水洗金具』も、六ヶ月程で水漏れが止まらないという状態に陥ってしまう。

水漏れは、一向に構わないのだが、水を出しつづけると、ポンプも動き続けてしまうので、電気代がかかってしまうし、音もウルサイのだ。

騙し騙し使っていた水漏れのイナの水洗金具。

ある日私は、『節水コマ』なる品物の事を思い出す。

確か、蛇口を開けて、中にコマを仕込む小さな品だった。

であれば、蛇口は、解体できるんじゃないかと、ピピっとくる。

そして早速水洗金具の中を開けてみると、おおっ。中の、パッキンが壊れしまって、水道が、きちんと閉まらない状態になっていたようだ。

早速、パッキンを買いに行く。ゴム製で一個五百ルピア。

何ヶ月もガマンして使っていた問題が、たった五百ルピアで解決するなんてねぇ。知らないというのは、損をしているのと同じことだと思ったりもする。

また、水洗金具が壊れてしまう事も想定して、同じ水洗金具をもう一個と、接続用のパイプ四種類も買い揃える。

いつでも、自分で修理が出来るようにするためである。

このように、バリ島に住むと、水漏れを直すスキルも身についてしまう。

今まで、カンタンな水漏れでさえも、水道屋さんを呼んでいた自分が、すっごい、バカに見えてくる。

最終的には、自力修理。

手伝い人を雇わないのだから、そういう心構えも必要なのだと、しみじみ感じさせられる生活である。

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