バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 040 / 南方、『水難に注意』のお告げあり ◆◆◆

南方、『水難に注意』のお告げあり

私の住んでいるニュークニンには、水道は無い。

すなわち、井戸水で生活しているということになる。

絵の右側が井戸。水を汲み上げるポンプがついている。

そして、三メートル程の高さの場所に、貯水槽(図の真中)があり、一旦そこで水を貯める。

そのあとは、重力で、水を落とそうという設計だ。

しかしながら、我々が入居した時に、水圧が低いので、さらに、もう一つ、ポンプ(図の一番左)を設置し、風呂や、シャワー、洗濯などが快適になるように、追加工事を行った。

今思えば、バリ島の給排水設備にしては、複雑な構造だったと思う。

この時に、風呂用の『湯沸し器』も設置したのだが、台所や、洗面所などにも『お湯』が出るように工事してもらったため、配管が複雑になりすぎてしまったのだ。

日本であれば、水周りというのは、普通十年は壊れない。

給水パイプも、排水パイプも、接続している部分も、ちゃんとした部品を使って、キチンと工事してあるし、問題があれば、一時間程度で修理人が現場に駆けつけてくれるのが普通である。

しかしながら、バリでは、工事してから三ヶ月程度で、イロイロな問題が、起こるのだった。

トイレの水漏れ、ポンプ部品や本体の破損、水洗金具の破損、水洗金具の接続パイプの破損、湯沸し器の詰まり、湯沸し器の水漏れ、貯水タンクの蓋の破損、水の悪臭、雨水の混入。

思い出せるだけでもこれだけある。

ウチにはお手伝いさんがいないので、問題によっては、゛専門業者を自分で探して修理を依頼しなければならない。

しかし、問題個所を新しい部品に取り替えても、全く同じ故障が起きてしまうことも多い。

理由は、部品そのものが粗悪だからである。

日本の水回り製品は、高いだけあって、壊れたりはしない。バリ島には、安い品もイッパイあるが、あっという間に壊れてしまうのだった。

ロスメンや、安い宿に滞在している人には、理解できない苦労だが、家を借りたり、家を建てたりして、自力で生活を営んでいる人には共通する悩みだと思う。

『あ・うん』の呼吸、細かい説明なども不要。『大変でしたねぇ。』の一言で、相手が涙ぐんでしまう程、イロイロな体験を重ねているのであった。

バリ島暮らしは、最終的には、自分で修理をするか、もしくは、お手伝いさんなんかを雇い入れ、日々のトラブルを、自腹で解決する。

このどちらかということになる。

こういうコストやストレスを考えたら、ルームボーイがいるロスメンの方が、安いんじゃないかとさえ思えてくる。

バリ島に滞在している外国人で、何人もお手伝いさんを雇っている人が不思議だったが、女の子は、掃除なら、掃除だけ、子守りは子守り、料理人は料理だけと、専門分野が決まっており、自分の仕事以外は、やってくれないのだ。

結局何人も人を雇って、電気の取り替えやら、水漏れや次々と壊れる安い家具などの修理をやらせることになる。

しかも、人を雇ったからといって、その小僧が修理ができるとは限らない。

自分で修理しようと試みて、壊れた部分を更に増やして、専門家に頼んだりしなければならないという事態に発展。修理代は、更に高くなったりすることもある。

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