バリ島 ★ぶうげんびりあ (HTML版)


◆◆◆ 004/ おまけのコップを集めてゐる ◆◆◆

 
おまけのコップを集めてゐる

朝、パソコンをしながら、インスタントコーヒーを飲む。バリに来た当初は、世界でお馴染みの『ネスカフェ』を飲んでいた。文明人は、テレビコマーシャルに弱いのだ。日本でも、あれほどテレビCMを流すネスカフェが、広告費の安いインドネシアで、広告を流さないはずがない。

『バリコピ』と並んで、『ネスカフェ』などというメニューがあるワルンもあるほど、ネスカフェというのは、インドネシアにも浸透しているのである。

しかしある時、品切れだったため、『トラビカ』コーヒーを試すことになる。『ネスカフェ』よりは旨かった。世界で販売している商品だからといって、旨いとは限らない。ネスカフェよ。コマーシャルばかりでなく、味の方も頑張ったらどうなんだ?そういえば、日本でも、ネスカフェって、飲んでなかったよーな気がするわ。

当然に、次からは、『トラビカ』を愛飲する事になる。しかし、インドネシアという国では、自国生産している『トラビカ』でさえも品切れになってしまうのだった。


長期に入荷が無かったので、アタシはまた、別のコーヒーを試さなければならなくなった。唯一店頭に残っているのは、【何があっても飲みたくない】と思っていた、怪しいコーヒー、『インドカフェ。』

『売れ残り品かぁ。しょーがないなぁ。これ買ってみるか。』

とりあえず、一番小さい容器に入っているのゲット。

おおっ。この容器、使い終わるとコップとして使えるようだ。さすが物不足のインドネシア。

貧乏なイブイブの心をそそるコップ攻撃である。

しかも、ラベルを送るとプレゼントがもらえるなどという、ケチ臭いプレゼントではなく、購入者全員が貰える『全プレ』だ。ガラスの下の方には、ちょっと凝った模様が入っていて、光に当たると美しい。

インドカフェめ、考えたぜ。

このコップ、酒を『冷』で頂くのに丁度いいサイズなのよね。ああ、でもバリには、酒が無いのよね。

誰か、酒持ってきてくれないかしらね?お礼に、このコップ、一個あげるからさ。え?要らないっすか?ごもっともっす。

ああ、酒は、純米酒の辛口にしてくださいね。吟醸じゃなくてもいいっす。他の酒は飲まないもんですから。

できれば一升瓶で。

え?ムリっすか?そりゃ、失礼しました。

結局アタシは、次のトラビカが入荷するまでに、このコップを三個も集めてしまったのだった。

貧乏って嫌だわぁ。

 

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