BETSY STERLING BENJAMIN

ベッツィー ステアリング ベンジャミンによる『ろうけつ染』

*********** スレッド オブ ライフからのメールのご紹介 ************

Betsy Sterling Benjamin
for 20 years a textile artist in the Japanese batik tradition
of roketsu-zome, a long-term resident of Japan, a teacher,
and author of The World of Rozome, will give
a FREE slide show and Japanese batik demonstration entitled

A Voice of Japanese Batik
6.00-7.00 pm on Friday 28 February

at Threads of Life Indonesian Textile Arts Center
Jalan Kajeng #24, Ubud. Tel 0361-972187
(200 meters up the lane next to the lotus pond in Ubud)

Balinese Buffet Dinner from 7.00 pm onwards
for Rp 30,000 per head. Call 0361-972187 for dinner reservations.

ウブドのスレッドオブライフでは、ベッツィーの日本のロウケツ染のスライドショーを行います。
参加費は無料です。
2月28日金曜日 午後6時-7時まで。7時からは、ビュッフェ式の

夕食もご用意しております。こちらは料金は30000ルピアで、予約が必要です。
電話にて、ご予約をお願い致します。

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今日は、私の友人の、ベッツィーをご紹介します。彼女は、日本に18年住み、染色について勉強を続け、3年程前にアメリカに帰国、大学で染色について教えているそうです。

今回、彼女が、バリ島での二ヶ月の滞在中に、女性アーティストのサークル『セニワティ』に参加し、私と知り合うこととなりました。染色について興味があった私は、彼女がバリでも作品を作るというので、見学させていただくことになりました。

染色風景。

朝、宿を訪ねると、彼女は、既に一枚塗り終わり、もう一枚に取り掛かっていました。

白人さんが正座をしているというのには、なんかビックリします。

チャンプアンの橋を渡り、チャンプアンホテルを少し過ぎたあたりの反対側の階段を何段も登り、ライステラスの横の細道を入った、サントラプトラという宿は、車の音も聞こえず、とても静かな場所でした。

■■■染色の道具達■■■

染色道具や、染料は、すべて日本から持参した品なのだそうです。

竹で作られた、タヌキの毛のハケは、

木版画で使う刷毛に形が似ていました。

ベッツィーは、これらの品は、メチャクチャ高いと話していました。

シルクの布に描かれた作品は、一枚一枚手作りで、身にまとうというよりは、壁などに飾る、ファインアートだと、彼女は話してくれました。

■■■染色している布を裏側から

撮影した様子■■■

下には、布がピンとするように、竹で出来た道具がいくつも取り付けられていました。

竹の端には、針のような先の尖った金具がついていて、布の端に小さな穴を開けて固定しています。

おおっ、これは、テレビの染色番組で見たことがあるぜ。

バリのバティックとは、やはりずいぶんと違うと思わされた。ろう引きをするときに、バリの、まあるい竹の道具では、きちんと作るのに技術を要するのだ。

技術を身に付けるというのも大事だが、目的にたどりつくために、道具を開発するという能力も甘く見てはいけない。

布をピンと張ってろうを引くことが可能なら、勢いのある線も作れるし、線を引いている時に、布の位置をずらしたりしなくて済むので、描画に集中できるからである。

これは、ケント紙で作った型紙。

下絵を自分で作成して、ケント紙に転写、

カッターでカットして、一枚一枚、手で作り上げる。

型紙は、布の上に置き、たぶん日本から持参したと思われる『ろう』か『糊』をはけで布に塗り、一日乾かす。

翌日、タヌキの毛のハケで、色を少しずつつけてはぼかすを繰り返し、作品を作り上げる。

布は、シルクで、日本で購入したものだそうだ。端は、既に絹糸で縫われている品を使う。

やはり、レーヨンなどでバティックを作っているのではダメだと考えさせられる。たはは。

これは、ベッツィーが描いたスケッチ。

上の左二つは、バリでのスケッチ、右上が、京都、下の三点は、南アメリカのどこか(忘れ)でのサボテンの水彩画のスケッチである。

やはり、絵も上手い。

こんなに絵が描けるのに、日本が好きになってしまったばかりに、日本に住み、染色にはまってしまう。

気持ちは解らなくも無い。私も、ずいぶんも前から、布地とか、テキスタイルというのに、かなりの興味を持っているからである。

彼女の作品の写真などを拝見すると、どうやら、着物なども作っているらしい。(自分で染めた布を着物に仕立て、自分で着ている写真を拝見したのだ。)

着物のデザイナーかぁ。なんか大物だ・・・・。

作品を作るというのは、とてもエネルギーがいるからなあ。

スケッチの下には、小さな日本を思い出させる空間があった。

左上のポストカードは、有名な【半跏思惟像】(はんかしい)像。

彼女が旅するときには、いつも、持ち歩いているのだと思う。

仏像とか、日本の線香などを焚いて、
バリライフを楽しんでいるようだった。

うーむ。アジアン フリーク。

■■■ ROZOME ■■■

そして、驚くべきことに、彼女は、日本で本を出版していたのだった。

講談社から出版されている、
『ROZOME ろう染め』というタイトルの本で、5800円だそうだ。

『おじゃら.ねっとの本』とは、やはり差がある。

ISBN 4-7700-2857-1
講談社 ROZOME

で、検索できるので、もし、興味のある方は、ネットの本屋さんで検索してみてください。

世界中の、どのネット本屋からでも手に入れられると、チラシには書いてありました。

ああ、でも、この本は、英語版っす。

■■■京都 法然院での個展■■■

2003年4月22日(水)から27日(日)

AM11:00−PM5:00 

法然院所在:

京都市左京区鹿ケ谷御所の段町30

TEL 075-771-2420

お近くの方で、布がお好きな方は、是非、訪ねてみてください。

私は、彼女の個展の写真なども何点も拝見しましたが、彼女の作品は、絹に描かれているということを含めて、独特で、素晴らしい作品たちだと思います。

展示会では、作品を買うこともできるとの事です。

■■■会場までの地図■■■

ちょっと画像のコンディションが悪いので、もし地図が必要な方は、法然院に連絡して、

地図を送ってもらうと良いかもしれません。