◆◆◆ 1628 ★ 新作-2 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2011.5.14

アタシの絵ときたら、4色ぐらいしか使ってないよな。笑。

まあ仕方がない。

絵の具も混ぜたりはしないし。

どちらかというと、絵の具をカンバスにそのまま乗せて、筆で延ばしてゆくという技術。

絵は久しぶりに描いているけど、もうそろそろ、あのへたくそな油彩から卒業し、素描のような伸びやかさが、油彩にでてきてもいいころだと思う。

この作品も、バラの抽象画風のSMの上に、白を塗って、その上にドローイング風を作る。

バラの花の白い丸が透けて見える。

それを裸婦に仕立てて線だけで描く。

もう少し、美しい線を作れるようになりたいよな。

なんか、マチエールが汚い。

ドローイングの絵の具とは粘土が違うからね。同じように描けないんだよね。

筆先が細くて長いのを探しているんだけど、お店で見ても、結局高くて買えないしな。

右の絵は、最近の絵の中では特に良く描けたと思う。

早く乾かないかな。

裸婦だから、郵便局はダメかもな。

このぐらいいいような気もするけどな。

この絵も、写真と実物の色がぜんぜん違うんだよね。

カメラのバランスなんかを変えなくちゃダメかもな。

さすがに、ケータイで撮影よりはマシである。

そうして、もう一度見ても、やっぱり、三岸節子風だよなと思い、並んだら負けてるなと思うのだ。

並んで勝たなくてもいいけど、少なくとも負けてはダメである。

あの絵は誰のだろう。

そういう力が、絵から出てこないと、描いていても意味がない。

できうれば、それが、アタシの絵であるという確固たる個性も持ち合わせているということが、目指すべき場所ということになる。

左下で、暗い色として利用しているクリムソンが、まだ乾かない。

あと1ヶ月半ぐらい乾燥させたいよなぁ。

アトリエには、次にいついくのか未定だし、絵は、集中力が切れると、なんかよくできないので、最近は、一気に作り進むことが多い。

下の絵の具がまだ乾いていないので、最後の仕上げのマチエールが、下の絵の具と混じってしまうことがあるんだよね。

そういえば、ずいぶん前に、S画廊で長谷川利行の絵の話になる。

ダンボールやベニア板に描かれた油彩は、長年の間に、油が全部、下の材料に吸われて、絵が劣化してきていると思う。

短時間にこんなに劣化するのであれば、やはり、ダンボールや、板はダメだよな。

板にするのであれば、乾燥した硬い板とか、もしくは、下塗りをきちんとしないとね。

それでも、カンバスよりは、板の方が、布の伸縮が小さいので、500年後のひび割れは少ないって聞いたことがある。

長谷川利行の作品は、アタシと同じぐらい早いと思う。

色彩はパステル調で、白の使い方が上手い。

小さいダンボールや何かの上に、風景なんかをチョロチョロ描いて、路上で売って生計を立てていたってテレビで見たことがある。

画廊スタッフのAさんが、「オジャラさんだって、これぐらいかけるんじゃないの?」

と、さらりとした裸婦を見せてくれる。

オジャラ「似たのは描けますけどね。別に、同じような絵ができたとしたって、アタシの絵は売れたりはしないんですよ。」

Aさん「どうしてですか」

オジャラ「長谷川利行だから欲しいワケで、アタシのなんて、誰も欲しくないんですよ。」

Aさん「ああ、そういうもんなんでしょうね。」

彼女は、収集家が最初で、画廊に就職したアート好きの方なんだけど、仕事になってしまうと、面白くもないんじゃないだろうかと、内心思ったりする。

販売というのは、収集という作業とは間逆。

良い絵というのは、そんなには存在しないから、悪い絵も良いと言って販売するのが画商。

そういうことになる。

買うほうは、自分の好きな品を、好き勝手に買い散らす。

そういう中に入り、すきでも無い絵が自分の手の中を通り過ぎるという日々にすりかわる。

アタシも、画廊業を4年近く営んできて、画家というだけでは学べないことを沢山学べたと思う。

画廊を休むことに決めただけで、こんなに絵が描けるんだから、不思議だよな。

おじゃら画廊

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