◆◆◆ 1625 ★ 大作の仕立て直し-2 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2011.5.7

http://www.ojara.sakura.ne.jp/art/syabon3/118.html

右の絵は、アーティスティック マーケット足立でライブペイントしたときの一枚。

60号の大きさである。

もらったキャンバスだったよな。

時間の関係でこれで終了したけど、まあ、そのあと、6年ほど放置されていたということになる。

メイローズの壁は大きいし、これぐらいの絵は掛けられると考え、アトリエからギャラリーに移動。

再び、ライブペインティング的なムード。

外での作業は日に焼けるから、嫌なんだよなあ。

顔にシミができるじゃない。

この絵の上に、右の絵を描くという作業。

黄色いボディは、黄色人種としての誇り。

日本人であることの主張である。

メイローズのママは中国人だから、まあいいか。

黄色でかいても、きっと、不満はないはずである。

肌の色というのは、実はデリケートな話で、それは、外国で暮らせばわかってくる。

私は、日本人として、日本人であることの絵を描きたいといつも思っているのだ。

まず、黄色い部分のアタリを、白い絵の具でペイントし、その上から、黄色を塗る。

そんでもって、赤・青、残りの部分を白で塗り分け、最後に、ブルーの絵の具で、輪郭線を縁取るという作業。

絵が決まっていると、何も考えなくて済んで、楽でいい。

しかも、人の絵の模写でなく、自分の絵の模写なので、それは嬉しいことではある。

この絵の自由さが気に入ってくれて、お店にかけてくれるというのは、画家冥利につきる。

絵は3時間程で完成。

アクリル絵の具は早く乾いていいわね。

油彩だと、描画が3時間でも、乾燥に二ヶ月ぐらいかかるからね。

まあ、その分、ツヤツヤとした画肌や、でこぼことした表現ができて、絵画という趣は大きいんだけどさ。

メイローズのママがギャラリーの前を通る。

オジャラ「ママの顔に似せておいたからね」

ママ「お金払うよ」

オジャラ「お金はいらないけど、お店を閉めたりするときには、絵を返してくれる?」

60号の絵というのは、そんなにカンタンに売れるもんじゃない。

60万円で買ってくれるということでもないし、2-3万で引き渡すという筋でもない。

絵の価格に対する常識が違うので、ムリに押し付けて買ってもらうよりも、無料貸与の方が円滑だ。大きい絵は、大きい場所での展示のときに、借り出せるし。

今まではといえば、アトリエの外にアタシが作った、小さい小屋の半露天のところに、6年も放置されていたカンバスなのだ。

タダで飾ってもらい、皆さんに見ていただく機会が増えた方がヨッポドいいのである。

無料貸与という言葉に、ママもホッとして、次に通ったときには、顔がにこやかになっていた。

それぐらい、絵を買うという行為は、デリケートなのだと思う。

アタシは、イロイロな画廊や、アートマーケット・デパートなどで、絵を販売しているシーンを見てきているが、いりもしないのに、売りつけられて買わされた絵が、この世で一番かわいそうだと思う。

それは、絵が、最後まで不幸だということであり、それぐらいなら、自分で処分した方がマシである。

下町・飲み屋街という事情から、酔っ払った人が店に入ってきてしまうことも多い。

近所の人は、口を揃えて「酔っ払いに絵を売っちゃえばいいじゃない」と言うのである。笑。

本気でそう言われる。そうして、そのあとには、

酔っ払って、絵を売りつけられた。

とか、

酔っ払いに、無理やり絵を買わせている。

とか、

酔った勢いで絵を買ってあげた。

とか、

無責任な話を、永遠に言われ続けるのだと思うと、そのほうが、よっぽど恐ろしいと思えてくる。

下町って恐ろしい。

おじゃら画廊

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