◆◆◆ 1765 ★ ラファエロ展 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2013.5.22.

会期が6月2日までなので、もう、劇混みとは予想していたが、入り口でチケット購入に10分待ち。

まあ、仕方が無い。

大量の人がいるはずなのに、優れた間取りということもあるのか、入場制限などはなく、いくつかに分かれたフロアーは、さすがに良く設計されていると思わされた。

やはり、品格が世界一流クラス。

荒れた絵というのもなく、エルグレコとの差は歴然だった。

特に、今回のメダマ、超客寄せパンダちゃんの、大公の聖母とかいう、聖母像。

チケットやパンフレットにもなっている、名画は、素晴らしかった。

宝石のように光を放ち、そのいでたちからは、慈悲のシャワーが降ってくるという荘厳さ。

世界トップクラスというのは、誰にでも手に入れられるものではないというのが学べた。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

展示されている品も、それぞれ粒が揃っている。大作こそなかったが、企画したかたの頑張りが感じられた。

特に、人物像の品格だよね。

描写の美しさ、毅然とした顔立ち、

いくつかの絵からは、ライティングの効果もあるのか、本当に光が放たれているように見えた。

このあと、西洋美術館の常設を回ったのだが、どの作品もショボク見えて、淋しかった。

旨い鮨や高い肉を食べると、今まで普通においしかった肉が、もう不味く感じてしまう、そういう不幸である。

知らないほうが幸せという人生もある。

アタシの場合、一流は見たいので、ラファエロを見ないということはできない。

テレビ番組では、ミケランジェロが、ラファエロの死後にも、彼を妬んだという下りがあり、そのことには驚かされる。

才能は、圧倒的にミケランジェロの方が上だと思うけど。

いやまあ、甲乙つけがたいというか、ラファエロは、彼らより、少し若かったからね。

ミケランジェロと同じだけ生きたらどうだったかという期待値はあるにはある。

でもまあ、創作者の場合、死後には作品は作れない。結果的には、現存する作品のみで、甲乙をつけられるということは間違いがない。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

アタシは、造形も作るので、ミケランジェロのピエタ(記憶にはないけど、たぶん実物も、バチカンに行ったときに見たはず)像は、テレビで見たときに気絶しそうになった。

ベルニーニもスゴイけど、ミケランジェロの作品の品格というのも、やはり世界トップクラスという評価は、正しいと思う。

東京というのは、スゴイ場所だなと思う。

次々と、世界一流のアートが勝手にやってくるのだ。

人気度は、客の入り具合で解る。

秋はターナーにミケランジェロかぁ。楽しみ。

ラファエロの図録も欲しかったけど、買わないことにする。

今までだって、贅沢に生きていたということではない。ささやかに、本当に、つましく生きていると思う。

欲しい図録も買えなくなったら、なんか、人生も終わりっていう気持ちで、情けない。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

会場を一周して、戻るのはかなり面倒くさかったけど、大公の聖母子像をもう一度見る。

混んでいたが、遠目の位置で、隙間ができて、45度ぐらいから、全体がよく見える位置があった。

どの人も、絵を見ている時間より、復刻したその絵画の説明文を読んでいる方が長いぐらいで、日本の絵画鑑賞というのは不思議だなと思わされる。

「この絵を見にきたんですよ」などと話している人もいるが、推定10秒ぐらいしか見てないだろうというのが、アタシの観察結果である。

アタシは、20分ぐらい、その絵を見て、こういう絵には一生なれないのだということは理解できた。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

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