◆◆◆ 1749 ★ と、ある日曜日の話 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2013.5.4

就活も長らくしているが、トンとヒットしないというか。

まあ年もあるし、16年のブランクというのはね。

高学歴すぎて安い時給のバイトは落ちちゃうし、高いところはカスリもしない上に、行ったとしても、スキルがちょっと不足気味。

使えないオバサンになっている感アリアリで、このまま、WEB構築の仕事につくのもどうかなと思う。

WEBの学校や、CSSなどの新しい考え方などが主流になってきて、アタシのような古い頭では、WEB構築は難しいってことになる。

WEBに対する情熱も薄れてきた。

TWITTERや、フェィスブックにも飽きてきたし。

みたいなね。

かすかに、MIXIの無料ゲームをやる程度。

テクニカルサポートや、お客様相談の才はあると思うけど、実務経験値不足でやっぱり落ちちゃうし。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

そんなことをぼんやりと考えながら、外でペンキを塗っていると、ジョセフ登場。イギリス・ジェントルマン。

古い壁など、アブストラクトな写真を撮って歩いているなどと話、不毛な写真を見せてくれる。

私は、「千住まちかど美術館」の最新地図を渡し、千住のカンタンな説明をする。

彼は日本がもう長いのか、日本語の読み書きもできる感じであった。

オジャラ「ああ、日本語も話せるんだ。別に日本語で話しても構わないよ」と言うと、

ジョセフ「キミとは英語で話すほうが自然だよ」

などと言い、キミの英語は、大変上手だねなどと褒めてもくれる。

こちらにしてみれば、英語教師が勝手に訪ねてきてくれて、20-30分も英語だけで話してくれるというのは、お茶一杯、振舞う価値があるというものである。

といっても、散らかってるんだけどさ。@看板作成中。

早く、裏側のペンキを塗らなくちゃ。

そのあと、引き続きペンキを塗っていると、今度は、見知らぬオババが、話しかけてくる。

オジャラ「ああ、これ、看板のペンキ塗ってるんです」

オババ「芸術って大変よね」

何か趣味で描いてるのかなと思って、チラリと顔を見る。そういう感じでもない。

売れない画家には、売れない画家なりのオーラというものが出てるからね。

オジャラ「アートっていうのは、才能ですからね。才能があり、作品がよければ、必ず光が当たる日が来るんです。光が当たらないっていうのは、力が足りないからなんです」

オババ「随分と厳しいことを言うのね」

オジャラ「別段、厳しいという話じゃありません。絵で食べてる人、どなたか、ご存知ですか?」

オババ「いえ」

オジャラ「絵で食べてる人っていうのはね、家が金持ちとか、家族が支えているとか、そういう人が大部分なんです。そういう長いスパンの中で、作品が良くなった人に光が当たるんですよ。」

オババ「でも、いつかは、誰にでも、光が当たる日が来るんでしょ」

オジャラ「あたらない人ばかりです。でも、それは、作品が悪いからで、普通のことなんです」

オババ「あなたは、自分のことをどうしてそんなに悪く言うの?」

オジャラ「別段、自分のことを悪く言っているということでもなく、ごくごく、当たり前のことでしょ。世の中、才能が無い人ばかりなんです。あると思いこんでいるか、親が金持ちで甘やかして稲とか、そういう話なんですよ。それだって、作品が本当によかったら、その絵は、世に出ないということはないんです。」

・・・・ま、死んだ後ってことも、画家の場合、無いわけではない。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

オババ「そうなの。そりゃ、いい話を聞いたわ。娘にも話そうと思う。」

オジャラ「娘さん、何か作ってらっしゃるんですか?」

オババ「ああ、音楽の方面なのよ。」

オジャラ「収益は得ているんですか?」

オババ「うーん、無いに等しいわね。その間、バイトしたりして」

オジャラ「アタシはこれでも、10年サラリーマンをしたんです。それまで、絵なんて描いたこともなかったし」

オババ「どうして、絵を描くことにしたの?」

オジャラ「そりゃ、才能ですからね。作品を作るっていうのは、才能なんですよ。誰にでも作れるってもんじゃありませんから。よくなれば、光が当たる日も来るかもしれないし、当たらない人ばかりです。」

オババ「アナタは現実に厳しいわね」

オジャラ「現実って、厳しいもんなんですよ。アタシは、ここで、お粥屋を開こうって思ってるんです。少しお金が入ってくるようになれば、また絵が描けるしね。絵が良くなれば、光が当たる日もくるかもしれないし、でもね、作品がよくなかったら、世に出る日は一生来ませんよ」

お粥を煮ている二時間は、ヒマヒマだし。

オババ「・・・・・私も、子供の将来が心配で」

オジャラ「親の仕事、教育っていうのはね、子供が、誰の力も借りずに、自立できるように育てることなんです。」

そういうと、オババは、

「ああ、なんか、今日は、モヤモヤしているものが吹っ切れた。スッキリとしたわ。また来ます」

オジャラ ペイント途中だったため

「愛想なくてすみませんね。」

という感じ。

心のケアというのを有償化するのは難しい。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

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