◆◆◆ 1551 ★ ピカソの番組を見る  ◆◆◆

2010.6.14. 更新

ピカソの番組を見る。

また、ピカソ展でもやるのかしらね。

この前、100億円で、ピカソの絵が落札されたというオークションのニュースを聞く。

世界最高額なのだそうだ。

そうだよなあ。

あんなに自由な絵というのも珍しい。

今回の番組は、ピカソが関わった女性の肖像画がズラリと並べられ、彼の天才ぶりを改めて思い知る。

才能というものは、絵から飛び出てしまうものなのだ。

そのことがよく理解できた。

他の追随を許さない絵の自由さと、そのうまさ。

そういう話になる。

この前、他の絵画作品などの中に、ピカソの素描が一枚入っていた展覧会があった。

なんというオーラなんだろう。

アタシはその力に震えが走った。

ホンモノというのは、そういうものなのだ。

そうして、しばらく油彩を作っていない。

まあ、もうアトリエが、不毛な作品でイッパイになってしまったからなのだが、この右の絵が何故売れないのかが、全く解らない。

北千住だからだよなあ。

もう少し、ちゃんと撮影して、銀座の画廊を回ってみるべきなのだろう。

いよいよ、そういう気持ちになる。

この絵も、三年ぐらい乾燥させたため、(絵の具の中までは、永久に乾燥しない可能性もあるのだが)おおむね、移動しても壊れたりしないような耐久性はつきつつある。

自分で持っていても仕方がないし。

北千住でギャラリーを開いて三年。

今の展示方針では、どのみち、誰の作品も売れたりはしないということは理解できてきた。

というか、まあ、日本全国、どの貸し画廊の絵だって、売れたりはしないものなのだ。

そのことは、画廊を開く前から解っていた。

でもまあ、貸し画廊という業態もなくならない。

それは、自費出版本や、コミケ作品と似ている。

愛好の人が、趣味で作品を発表したい。

貸し画廊というのは、そういう場所なのである。

ウチに参加している作家さん自体は、そんなことでもない。

立派に作家として生きている人もいれば、デザインやイラストで稼いでいる人も多くいる。プロかセミプロみたいな人も多いということになる。初心者という人もその中に混じるので、展示が混沌とするのかなあ。

貸し画廊なのだから、そういう人を受け入れるというのが当然の役割だよなあ。笑。

もう少し小金がたまったら、自分で美術品を仕入れて、そういう、アタシの審美眼を通した作品を販売するほうが、目が肥えた来店のお客様は増やせるかもしれないよなあ。

お宝鑑定団を見ていると、世の中の人は、なんて、美術品を買いなれていないんだろうと思うことが多い。

失敗を繰り返しながら、(正確には、ニセを掴まされながら)悔しい気持ちの上に、今度は、ちゃんとした掘り出し物で儲けよう。

的な投機的目的があるから、いつまでたっても、正しい眼が養えない。

そういうことになる。

美術品を買う人に、金がありすぎるのかもしれないしね。

何でもいいから、有名人の作品が欲しいって。

そういう話である。

安ければ、有名作家であれば、多少のリスクは構わない。とかね。

さっき、ヤフオクの洋画の展示室を見て、昔より随分数が減ったなあって思った。

長谷川リコウの素描作品が15万円ででていた。

ニセっぽいって内心思った。でも、ホンモノもあの程度。

スピード感のある、サラリとした作風の人だ。

まあ、あそこで作品を売ったとしても、誰も幸せにはなれないのだ。

なぜなら、安くないと売れないし、安くても売れないと、作家の気持ちが傷ついて、先に進めなくなる。

美術品というのは、美術商から買わなければならない。

そこだけは、間違いがない。

貸し画廊で買うときには、その作品がよくて、驚くほど価値に比べて安価な場合に限られる。

美術商で作品を購入するコレクターは、貸し画廊を見て歩いたりはなしないから、出会いも無いということになる。

アタシは、どんな画廊でも、通れば入るけどね。

職業柄ね。

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