◆◆◆ 1475 ★ ギャラリーを借りたいという人が訪ねてくる  ◆◆◆

2009.12.25 更新

4月に、2週間ほど、貸室の予約を取っているのだが、ギャラリーを見学したいという人からメールがある。

何でも、クリスマスなのに、見学にくるらしい。

平日の昼間に来るというのは、ご年配かしらと思っていたら、学生服。

こっ、高校生?

3人組は、別段、学校が一緒ということでもなく、絵の予備校やなんかで知り合って、卒展てきなものを開きたいと思い、画廊を探しているのだという。

オジャラ「どうしてウチでやりたいの?」

学生「他のところだと、10万円越えたりしちゃって」

確かに、10万円は越えるのが普通。

ウチの画廊は、そのほかの設備が充実しているということもある。

3人のうち、一人がイラスト、二人は写真の展示をするのだそうだ。

写真の額などを見せて、額縁も無料で貸しているので、利用するときには、連絡下さいね。

みたいな。

親切ぅぅぅ。

額を借りられるというのは、展示に必要な費用も節約できるばかりでなく、将来に渡って、額の在庫を抱えるというスペースも節約できるので、大変合理的っていう気がしている。

今までも、何人もの作家さんが、ウチの額縁を無料で利用していて、やっぱベンリカモって思ったりもする。

でもまあ、ワイド四つ切りにすると、現像代高いと思うけど。

ああ、みんな、今は、インクジェットでプリントするんだ。

オジャラ「ところで、作品持ってきた?」

手焼きのフィルムをベタっとプリントしたのを何枚か見せてもらう。

オジャラ「(現像が)下手糞ね。」バッサリ。

オジャラよ。もう少し、アイソ笑のひとつもした方がいいんじゃないかよ?

こういうときに、無駄にほめても仕方がない。

ヘタなものは、ヘタだと言ってあげるのがアタシの仕事である。

ウチなどでやるのではなく、もっと、一流の画廊でデビューできる日まで、力を上げてゆかなければならないのだ。世の中でお金を稼ぐというクオリティは、物凄く高い場所にある。

若人の一人は、「去年、デザインフェスタに出て、ホント、作品を作っているひとがこんなにいるんだって、正直驚きました。」

素直な感想である。

アートの世界は、その中での戦い合いなのだ。

オジャラ「画廊は沢山あるし、値引きをしてくれるとこもあるかもしれないから、イロイロ見て、それでもウチにしたかったら、またいらっしゃい。」

殿方二人は、コンテンポラリーの知識も深い感じ。

一人は、ギターの柄の部゙分をずっと持ち歩いていて、それは、アナタとのコラボなのかとアタシにつっこまれるとウレシそうだった。

クリストの話などにも広がり、アタシは、国立新美術館で、彼らの公演を聞いた話を自慢。

サルバドの写真展を見たかどうかなど、アーティスト同士の話となり、年齢は関係ないのだと思った。

技術が足りないのはしかたがないのだ。

まだ、作っている数がたいしたことないのだから。

だけど、作品の中にパッションがあるかどうかというのは、見れば解る。

そういう作品にならなければならないし、もし、そういう作品でないのであれば、どうしたら、パッションが発せられる作品になれるのかも考えなければならない。

おじゃら画廊

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