◆◆◆ 1467 ★ 銀座のアート クリスマスフェア-その2  ◆◆◆

2009.12.21 更新

彼女は、一週間程前、ビールの試飲会に一緒に行った方で、その日に、3件ほど、ギャラリーを見て回った。

そんでもって、今回は、画廊で絵を見るのは2日目ということになる。

初日は、絵の躍動感についての解説。

それから、値段や、美術品、画廊扱い作品の特徴などを説明。

彼女は、信じがたい程のスピードで、絵の見方を理解してしまい、たぶん、3日目は、一人で画廊に入り、絵を買えるであろうという成長ぶり。

絵を買うというのは、特に怖くはない。

もし、怖いとすれば、それが、ニセである可能性があることがあるというところだ。

ニセでなくても、不当に高い値段という作品も混ざっているということもある。

価値が無い作品を何百万も出して買わされるという行為は、サギ被害に合うのと同じことだ。

そういう被害に合わないためには、買うほうも勉強しなければならない。

実際、ギャラリーを流していたときに見かけた、有名油彩画家の作品。

超有名のため、まあ、4号で150万ぐらいはするだろうというのが、アタシの相場観。それは、前に、別のギャラリーで似たようなサイズが、200とか、450万円だったという情報をすでに知っているという事実がある。

実際、ギャラリーで販売されていた品は、200万円だった。

まあ、画廊の儲けや経費を入れれば、妥当な範囲とアタシは考える。150万円は買いだという話だ。

というような話を、作品を目の前に、直接講義するため、同行の人も、ふんふんということになる。

何故、あの人の絵は高くて、この人の絵はこんなに安いのかとかね。

この絵は、将来値上がるのかとか。

そういった、素朴な疑問にも、きちんと答えられるので、ある程度の情報が整理され、短時間でアートの購入決断ができるようになるということになる。

彼女は、池田満寿夫の作品にしようかというムード。

今回は、随分安くなっていたよなあ。

まあ、コンディションにもよるけど、ご予算ある人は、ホント、掘り出し物と出会えるよなあ。

満寿夫の作品は、いくつかの画廊でみかけたため、資生堂パーラーで、どの作品を購入するのかを話し合う。

アタシは、どれでも構わないと思うんだけどさ。

飾るのも、金を払うのもアタシではない。

作品というのは、ご縁のものなのだし、販売されている作品全部を買えるワケでもない。

オジャラ「アタシが飾るわけではありませんからね。長く見ていても、嫌にならない作品を買うのがいいと思いますよ。」

ニセや、不当に高い値段をつけられた作品を買わされてしまうというのは、こちらの勉強不足もある。

アタシなら、この作品は、相場よりも、不当に高いと思ったギャラリーでは他の作品も買わない。笑。

だから、相場観を知ることは大切なのだ。

でもまあ、アートの値段というのは、値下がる一方だし、商売なのだから、損しては売れないという物理的な事情から、昔仕入れた高い作品というのは、安く販売することはできないというのは理解できる。

ここからが、画廊の力具合という話になる。

どの画廊さんも、頑張って、作品の良さをPR。

アタシは、作品を買いそうなお客様と、画廊の話を立ち聞きし、セールストークや、商売の極意を無料で学習できるということになる。

そうして、購入希望者が、どうしようかと迷っているときには、全部見てから決めようという助け舟を出し、その場での決断は回避する。

いつかは買うんだけどさ。

その品物の相場や、ホントはもっと価値があるのに、物凄く安く販売されているということが解らないのであれば、買ってもありがたみというのがないもんなあ。

また、別な人とも、アート購入の旅をしよう。みたいなね。なんだかんだ、アタシが一番、身になっているんだと思う。絵は見ないというワケにはゆかないし、その厳しさが解らないと、乗り越えることは出来ないのである。

それにしたって、アイズピリの版画額付き3万円。

昔なら買ってたかもしれないが、今は買わない。

昔は45マンとか、60万円とかしてた作品だと思われる。

ああ、有名作家の作品がこんなに安くなってしまうのであれば、他の版画家は大変だろうと、自分の将来の不安の方が大きくなるばかりである。

無名のアタシの作品が、売れるワケがない。

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