◆◆◆ 1459 ★ 贋作作家の番組を見る ◆◆◆
2009.12.12 更新 贋作作家なる男が、贋作の作り方をテレビで紹介していたので、ウチのサイトでも、ご紹介しておこうと思う。 まず、塩水と酢を混ぜて、カンバスのクギの上から垂らす。 そうすると、2週間ぐらいで、クギが錆びてカンバス枠と馴染みイイ具合になるのだそう。 また、絵の具が完全に乾いてから、インスタントコーヒーを濃い目に溶いて、ジャバジャバとカンバスに振り掛ける。 古い感じに仕上がるのだとか。 あとは、200年ぐらい前の、アンティークの家具をバラして、当時の古い板に描く。 これは、結構見抜くのが大変なんだって。古い製法と同じ作り方をした絵の具を使うといいと思う。 みたいなね。 贋作かぁ。 模写ならしたことあるけどね。アタシの場合、模写も自分の絵になっちゃうし、しかも、色も、自分の色彩に替えちゃうんだよね。笑。模写にもならないという話。 |
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ギャラリーには、オジャラのコレクションとして、 「ニセトモちゃん」 (ナラヨシトモさんのニセ絵の画像に、オシオッサさんがタイトルとサインを入れた作品)が掛けてあるので、最近は、贋作の話になることが多い。 ウチのギャラリーに来る人は、贋作と、模写の違いも解らない。 もしくは、パクリということとの違いもビミョーに解らない。 だから、そういう話の説明をしなければならないのである。 贋作=サギである。 それは、犯罪ってことである。 悪意を持って、人をだまして、お金を搾取するために作品を作るのだ。 そうして、それが、あたかも、有名画家の作品だと言い張り、価値ゼロを、何億円で販売するという手口。 買い手だって、あいだに入るギャラリーだって、ほしそうに鼻の穴を大きくしているのだからしかたがない。 |
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真贋を確かめようとする人を信用させるために、その作品が展示されたという、200年前の展覧会の記録すら摩り替えるという巧妙さ。 ウソっぽいと内心思いながらも、スリーパー(有名画家の未発表作品)を発掘することは、ギャラリーの名誉でもある。そこが、弱味でもあるのだ。 国立図書館に収蔵されている展覧会の記録を、やはり、古い紙などに印刷した、別な紙にすり替えている映像を見て、詐欺というのは、巧妙で慎重なのだと思い知らされた。 ウチのオットと、彼は、自分の絵は描かなかったのかという議論になる。 アタシは、自分の絵が描けたのであれば、贋作は作らなかったはずだし、贋作を描こうとしたって、自分の絵になるはずだと答えた。 そうして、自分の作品が、ホンモノのモネやゴッホの作品と間違えられて、オークションで高値で販売されたときには、嬉しい気持ちと、複雑なものがあったとも。 彼は、懲役一年の刑を終え出所すると、一躍人気画家に。 彼の描いた、モネやゴッホのニセ作品と解っても、ある程度の値段(3000ドルとか)で買いたいという人が大量に出現したという話のよう。 知名度って大事ねー。 |
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以前にも、別な人の描いた贋作の番組を見たことがある。彼は、白いカンバスに、最初に、贋作(FAKE)と大きく描き入れてから、名画の類似品を次々と完成させて、世を欺いた。 彼は、FAKEと書き入れたため、赤外線を当てると、彼の作品の真贋が確認でき、それはそれで、高値で売買されているのだという。 まあ、ホンモノは90億だけど、にたような贋作(あるいは、質の悪いホンモノよりはマシって作品)が90万円なら、買ってもいいって人が大量にいるってことを示しているんだと思う。 絵の価値って何だろう。 そういう話は、長いこと研究してきたけれけども、まだ、断言はできない。 ただ、飾りたい絵、美術館が集客できる作品、そういうのは解るよね。 場末の美術館が、世界一高い絵を収蔵しているとなれば、近隣の人、遠くからも観光客が訪ねてきて、稼働率は上がるし、ポストカードや、図録なんかの売上げも見込める。 美術館の格もあがるしね、1枚の絵を所有しているというだけでも、世界的に有名なる場合だってある。例えば、モナリザとかね。 あの、ルーベンスの、子供を殺している絵が90億円という話には、正直驚きを隠せないキモチでイッパイだが、クリムトの絵が140億円というのにも、それはそれで驚かされる。 どちらも、場末の美術館収蔵というところが驚くべきポイント。贋作でないことを祈るのみである。 |
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