◆◆◆ 1381 ★ イラストレーション 最優秀賞 飯泉さんが来て下さる ◆◆◆

2009.8.13 更新

飯泉さんは、画廊からは40分程度の所にお住まいなのだそうだ。

物理的には来れる場所と思い、入賞受賞の通知をするときに、手書きのメモを入れておいた。

「可能であれば、一度、2月の展覧会の打ち合わせにきてください。」

的なメモ。

もともと、飯泉さんは、デザイナーをされていて、片目を患われて、人形を作る様になったのだという。

なるほどねぇ。

パソコン作業は、片目では辛いもんね。

オジャラ「そんで、飯泉さんは、どんな作品を目指しているんですか?」

飯泉「そうですねー、まだ良く解らないんですよね」

アタシは、この前見に行った、人間国宝 鹿児島寿蔵のパンフレットを飯泉さんに差し上げる。

オジャラ「この人、造形作家なのに、人間国宝なんですよ」

それから、彼がどうして人間国宝になったのかとか、人形筋の人の作品に、何が求められているのか、どういう作品になれば売れるのかという話は、延々と続くのであった。

オジャラは、やっぱり人間国宝の、堀 流女の作品も見たことがある。

あのときの心の動かされ方といったら、今でも思い出す。

オジャラ「和紙系の人形でも、人間国宝はイッパイいますからね、まず、実物、近代美術館の工芸館に見に行って下さいね。

図録が売ってますから、傾向や、何故人間国宝になったのかの理由も書いてあると思います。

今まで、誰もやらなかった技術を開発したり、新しい材料で作ったり、独自の方法で作品を作るっていうのが、物凄い大切なんです。あと、耐久性です。今の方法(紙粘土に和紙)では、耐久性に欠けますから、もっと強靭な作品に仕立てないと、美術品にはならないです。」

オジャラよ、人にイロイロ説明していないで、自分の作品を作れよ。みたいなね。

まあ、そういうことでもない。

共有すべき情報は共有する。

作品というのは、結果的に、作家が作り上げるものであり、優れた作家というのは、沢山の作品作りをする友人もいるものなのだ。

そういう中で、どの人の作品も、自分の道を見つけてゆくのである。

オジャラ「あれですよね、画廊が扱う作家になりたいのであれば、エロ・グロ・ナンセンスも作って、そういうのも売らないとね。

ベルメールとかさ、まあ、四谷シモンさんとか。

辻村寿三郎であっても、エロエロ人形作ってますからね。まあ、そういう話っすかね。」

飯泉「ボクは、デザイン畑でずっと来てたから、エロ・グロ・ナンセンスだけは作るなって教えられてきて、ですから、そっちには、行きません。キッパリ」

オジャラ「ああ、そっちには行かないんですね。じゃ、人間国宝目指して頑張って下さい」

という流れ。

すごいよな。でもまあ、人形筋の展覧会というのは、実はいくつもあって、格式のある公募もあるはずなので、そこに突っ込めば、作品がよければ、必ず話題になる。

飯泉さんは、時々メモを取り、それから、2月の展覧会をどうするのかという話になる。

立体作品を中心に作られるので、2階の畳の部分を全部使うことにして、いくつかの作品を並べるという筋で話はまとまる。

いやぁ。ディープだわぁ。

イラストレーターとか、デザイナーさんと話してると、同じような業態なんだけど、ビジネスモデルは全く違うよなあと思う。

プロというのは、やはり、商業ベースの中で生きるべきであり、自゛分の作品が、書籍とか、雑誌に取り上げられて、報酬をもらうというのが、イラストレーターやデザイナー。

自分の作品を販売する。

というのが、画家。

ということになる。

画家の中でも、まあ、オカモトタロウさんとか、書籍なども沢山出版されている文才のある方もいる。

正確には、文才もないと、世には出られないって気もする。

三岸節子もそうだし、梅原龍三郎だってそう。

ある程度の文が書けないと、メディアに露出しないのだ。

なるほどねぇ。

おじゃら画廊

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