◆◆◆ 1338 ★ 版院展・銀座 ◆◆◆

 

2009.6.11 更新

今日は、相原さんがお留守番担当なので、その時間、展覧会に。

高田美苗先生から、版院展のチケットをお送りいただいたので、上野へ。

木版画の大きな多色刷りの版画が大量に展示されていて、力の入り具合がよく理解できた。

風景の人がほとんどで、木版で風景を作るというのは、広重とか、あーいう類の富岳シリーズの流れなのかなあと思ったりもする。

高田先生の作品は、郡を抜いて素晴らしく、幻想的な作風は更に磨かれているのだと思った。

版画を少しお休みしているので、なんか、羨ましかった。

電車の中吊り広告で、「旧新橋停車場 鉄道歴史展示室」にて、塑像の人形の展覧会が開かれていることを知る。

鹿児島寿蔵。人間国宝かぁ。

見てぇ。

ということで、上野から、新橋に流れる。

まず、新橋停車場というのを探す。

新橋から汐留め方向に、信号を3つほど渡ると、キョダイな建物がでてきて、その辺りに新橋停車場はあった。

小さな展示室ではあったが、入場無料なので仕方がない。

どの塑像も、小さな作品で気品が感じられた。

アタシの塑像は品がないからなあ。

展示室に流れていたビデオによると、寿蔵は、最初、博多人形の工房で修行をしていたが、自分の人形を作りたいという理由から、工房をやめ、上京。

最初は、テラコッタで、塑像の人形を作っていたのだそうだ。(小さな素焼き窯を自分で作って持っていたらしい)

テラコッタ作品は、恒久性に欠け、長い年月のうちに壊れてしまうことから、もっと、強い作品作りを目指し研究を開始。

和紙の原料である、こうぞ、みつまた、ガンピなどの繊維を混ぜ、粉上にしてよく練り、独自の粘土を開発。

粘土の塑像の上には、胡粉を塗り、磨く。

その上に、また和紙の小さい紙を貼り付けて、強靭な作品に昇華させてゆくのだそうだ。

衣装に使う色紙も、全て自分で染色し、その色は、未だ褪せずに美しさを放っている。

細やかにカットし、一枚一枚貼り付けてゆくその細やかさには、惹きこまれる。

特に心が惹かれたのが、そのフォルムと、服などに作られた細やかな文様たち。

なんて細かい仕事なんだろう。

造形の奇抜性という部分では、それほど芸術性が高いとは思わなかったけど、自力で新しい材料を作り、恒久性のある作品を残したという業は、工芸的には称賛すべきところと思う。

どの人形のお顔も美しく、手元において、いつも見つめていたいという魅力に溢れている。

造形が奇抜だから芸術作品ということではない。

数点に関しては、間違いなく芸術品であり、どこまでも引き込まれる。

この右の作品は、服からオッパイがはみ出ているんだけど、何よりも、そのお顔が、アタシの塑像に似てて気絶しそうになった。アタシは、この作品が一番好き。

何でこんなに似てるんだろう。(右のような顔にすると、先生が、顔がかわいくないとかいい、いつも文句を言われてしまう。)

アタシは、まだ、寿蔵の作品を見たことなかったのに似ちゃうこともあるんだね。(これはパクリではありません。キッパリ)

でもまあ、たぶん、並ぶとそんなには似てないんだよね。笑。

目や口は、彫られている溝の中に、着色もされていて参考になった。

来週は、いよいよ、陶芸作品に色をつけることにする。楽しみ。

陶芸の先生と、どんな材料で直色するのかを相談したりして、結構たのしい。

オジャラよ、塗りすぎるな。

というように、出過ぎないというのが、いかに難しいのかが解る。

おじゃら画廊

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