◆◆◆ 1328 ★ 詩とメルヘン ◆◆◆

 

2009.6.4

詩とメルヘンという雑誌、名前は知っているけど、見たことあったかなあ。1回くらいあったかも。

高田美苗センセイは、アタシの記憶によれば、連載をもたれていたような気がするけどなあ。

なんでも休刊になってしまい、仕事がなくなったと、大分前話されていた。

雑誌休刊で、仕事がなくなる。

というのは、今時の悩み。

休刊だらけで、絵を描く人は余ってしまっている。

戦いは、より厳しくなり、一番ヨイ絵だけが勝ち残るのである。

頼むほうも、低予算で、ムリな探し方をするので、雑誌はちっともよくならず、また休刊になってしまうという悪循環。

構造的な問題だと思う。

やなせ先生は、「よくわからないという作品ではなく、誰にでもいいなと思うような作品を採用する」という方針で、掲載作品を選ばれていたのだと解説があった。

ま、詩とメルヘンだからね。それでいいと思う。

タイトルが、『幻想絵画』とか、『エロチシズムと芸術の暗部』などではないのだ。雑誌には、方向性というものが必要だ。

そのあと、竹久夢二の美術館に流れる。

彼の手がけた装丁作品が多数展示されていた。

クロネコや、蝋人形などは、同人誌である。

特に、クロネコは、カフェのオーナーが出した雑誌である。

カフェのオーナーが、同人誌を発行。

アタシは、ロートレックが表紙を描いたという、いくつかの、カフェやキャバレーが発行した雑誌(というか、綴じてもない情報紙)のことを思い出した。

こんな、1冊とか、2冊しか出版されなかった冊子も、美術館に展示されているのだ。

出版の底力というのを再確認。

同人でもいいじゃないか。

刷り物にして、作品が残せるのだ。

原画も揃っていれば、展示もしやすくなる。

本や雑誌は売れなくなっている。

でも、実態がなければ、作品が残ることもない。

逆に、この、不況の中、頑張って作り続ける。

というのは、価値がある。

内容がよければ、広告も取れるかもしれないし。逆に、広告を掲載しないというのは、潔い。

同人なのだから、それでよい。

コミケとは違うというところが大切である。

印刷の金額を調べる。

2000部で85万円。

シェアできるページが126ページとして、それをそれぞれが、見開きで使うとすれば、掲載可能となる人数は63名。

63というのが中途半端。笑。

採算がキビシイよなあ。

もう少し厚い本にできると(同人なので、掲載者を増やせると)、出版の効率が上がるんだけどな。

仕方ないわぁ。

物理的な問題は、解決できる部分を解決し、先に進まねばならない。

作品が露出すれば、良い絵であれば、必ずチャンスは来る。

もし、チャンスを拡げられないのだとすれば、それは、絵が悪いからである。

だとしたら、もっと、良い絵にならなければならないし、良い絵になるためには、イロイロな作品を見なければならない。

ということになってくる。

今思えば、日本イラストレーター協会は、天才の集まりである。

小さな頃から、絵が大好きで、イラストでずっと食べてきた人ばかりなのだ。

会としてできることは、会員の絵の露出を増やし、刷り物にして、残してあげることだけだ。(オジャラは、驚きの理事)

それが、会員の質を高め、士気を高めることになり、よりよい人が集まり、もっと良い会になる。

誌とメルヘンの存在により、どれだけの作家の可能性が開かれ、休刊により、どれだけの作家のチャンスが失われたのか。

ま、人はいるし、値段によっては、何百人も集められる。どういう方向で展開するのかだけなのよ。

今は、書店などを通さなくても、アマゾン一人勝ち。

アマゾンに特化して、作品集を作ればヨイということになる。

リトグラフの作品は、思いのほか作っていた。

忘れてた。

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