◆◆◆ 1203 ★ プラノトギャラリー、ケリーの話 ◆◆◆

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2008.8.18.更新

アタシが、この筋(ドローイングセッション)の話で、最も強い印象を持つのは、ケリーのことである。

ケリーは、バリ島時代、ウブド村で、ギャラリーを開き、ギャラリーを利用して、ドローイングセッションを開催していた友人である。

彼女のスゴイところは、サインペンで、一気に素描を描く。

彼女が失敗したところを、アタシは見たことがない。

5分のクロッキーで、一人か二人を描く。

概ね、1枚の紙に、3ポーズぐらいを組み合わせ、それを自分のギャラリーで、100ドルで売ってしまう女だった。

毎週4回、ドローイングセッションが開催されていた。

モデルは、毎回、高級レストランでピックアップした白人金髪女性を脱がせてしまうという、辣腕でもあった。

観光客は、世界中からよどみなくやってきて、アタシは、世界中の美女を描く幸運に恵まれたということになる。

おおっ。

この絵は、S嬢。

アタシがバリにいるときに、

ユカタを着せて、モデルをしてもらったときの

水彩画である。

キレイな絵だったよなあ。

最も注目すべきは、彼女の本画の美しさである。

高い紙を使い、ドクターマーチンのカラーインクで、次々と作られる裸婦達は、どれも本当に美しかった。

私が参加していたのは、短時間でポーズ替えがあるクロッキーが中心だったが、後半では、2時間・三時間の固定ポーズのクロッキーにも通うようになっていった。

まあ、それは、当然の話なんだけどさ。

ケリーは、2時間とか3時間で、概ねの本画を一枚か二枚仕上げてゆく。

それは、4-500ドルぐらいで額に入れて売られていた。

そうして、それ以外の日は、外に出て、パステルやなんかで、風景画も作って、それも売っているんだから驚くよ。

帰国して、彼女の絵が最もついて無いと思うのは、写実から離れられないところであり、もう一歩、絵が進んだら、きっと、世界的な画家になるとアタシは信じている。

バリ島にいると、パリの伝統絵画しか見られないからね。笑。

オットが画家というだけで、絵をスタートした彼女であり、素直に、どんどんと絵の才が現れてきたのだと思う。

だけれども、それだけではない。

ドローイングセッションには、ウブド在住の芸術家志望が、毎回20人近く集い、毎日、絵の精進に励んでいた。

どの人も、どんどんと絵が上手くなっていった。

彼女は、自分のギャラリーで、そういった、在住画家達の絵も販売をしてあげていた。

絵を取り巻く流れというのが、循環しているのだと思う。

ケリーは、アタシが知る中で、最も気性の激しい女でもあった。

喜怒哀楽を語らせたら、彼女は最適である。

大切なことは、こちらが、その激しさに巻き込まれないことである。

アタシは、絵には執着があったし、彼女の姉貴肌については、本当に立派だという感想を持っていた。

天性の世話好きや、地道な努力、向上心などを総合し、彼女が、パソコンを手に入れたことを期に、アタシは、WEBサイトの作り方を、彼女におしえてあげる事にした。

アタシの指導が良いので、彼女のWEB構築はまずまずである。

私が教えたのは、本当に基礎的な話。

あとは、彼女が自力で構築した。

それでも、展示してある作品が良いので、それなりのまとまりがある。

しかも、ギャラリーに集う、他の作家さんの作品も展示してあげている。

時間をかけて、劣悪な環境での、地道な作業である。

左は油彩。450ドルかぁ。

まあ、油彩としては、安い方かなあ。

アタシのよりちょっと高いぐらい。

バリ島の土産物の絵としては、バリ人が描いた絵などより、よっぽどシッカリしている。

久しぶりにサイトを見に行ったら、絵が上手くなってるよ。汗。

アタシもガンバルわ。

観光地なんで、こういうフツーの絵でないと売れないんだとも思う。

嫌まあ、誰が買いに来るのかという話だからさ、世界的現代アートの収集家は、バリでは絵は買わないだろう。前衛的な彫刻作品ならともかくとして。

というように、作品の道というのは、何処で販売するのかという話とセットなのだ。

ケリーは、バリで画家になった女なのである。

世界中のガイドブックというガイドブックに、ギャラリーの情報は掲載され、ネットでも、多くの画家が、その思い出(クロッキーに参加した話)を語る。

そうしてまた、世界中から観光客を集め、自分の絵を売っているという勝負根性に、拍手を送りたい。

これが商才っていうものかしらね。

嫌まあ、絵が悪いと売れないからね。

絵もいいって話なわけでね。

画業というのは、基本的には、作品が全てである。でもまあ、それだけでもない。

ギャラリーになれば、なっただけの役割もできてくる。そういうことみたい。

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