◆◆◆ 1038 ★ クリスト & ジャンヌ・クロードを描いた素描 ◆◆◆
2007.11.11 |
小さい作品ながら、20点近くもあるしね。 小さい電子本にまとめようかなと思ったりしたけど、やっぱ、マズイかなあ。 個人的な話だもんなあ。 録音は禁止って言ってたし。(録音してません) とりあえず保留。 電子本にまとめるのは容易い。 ネットで無料配布というのがマズイ。 とまあ、そういう理由。 デュシャンは、訴えたりしないという確信があるが、クリストさんがアタシを訴えたりしないとは限らない。 それは、よく解らないのである。 アタシは、少なくとも、彼らの作品について、具体的に知ることが出来、芸術家の、創作姿勢たるものを、体感することができただけで、感謝すべきというところだろう。 尊敬できる芸術家の話を直接聞けるチャンスなど、そうはない。 |
|
まあ、スケールが違いすぎて、自分の創作の参考にはならないけれども、創作者というのは、「自分が創作する方向性」というのは、創作者自身が、個々に持つべきものであり、クリストさんの真似をすることとは異なるのである。 例えば、オシオッサさんの場合 「目に見えないモノを表現する」 というのが、創作の指針であり、そのコンセプトだけでも、よく理解できないんだけど、彼女なりの、信念というのは感じることが出来る。 少なくとも、誰もやったことがないことを目指しているという方向性については、エールを送ることが出来るのである。 もう一つ、オタク展や、生け花展、カルティエ財団の所有する、現代アートのコレクションなどを見れば解るのだが、その中に、共通する部分がある。 現代アートのことを理解して創作をしているのか否かは、結果(作品)をみることで、受け手が理解できるということになる。 これが、解るのか解らないのかは、作品が作れるのか、作れないのかということに関わる重要な部分なのだ。 作品が現代アートなのか、そうでないのかが解る。 まずそこが第一歩。 そうして、解った上で作品を作るからこそ、結果に出てきて、それは、目の肥えた理解者のみに受け入れられるのである。彼らは、アートに金を払う人たちである。 |
|
アタシは、ギャラリーや、その他の場所で、現代アートについての質問をよく受ける。 みんな、タダだと思って、素朴な疑問を投げかけてくる。 だけれども、その理解の域というのは、同じ解説をしても、相手によって、全く異なるというのが興味深い。 「アートのことは、全く解らなくて」しかも、「絵も描かない」 という人であっても、私のたった1回の作品解説で、その他の話も受け入れることができるようになる人も多い。 「ああ、そういう作品を見たら、楽しんじゃえばいいのかぁ」などと言い、ニコニコで帰っていく人までいる。 逆に、自分は画家であると勘違いしている人は、新しい考え方や、傾向を全く否定するのである。 否定する人からは、何も産まれない。 最低でも、「どうしてだろう?どこに価値があるのだろう?」という、問題提起がなされなければならない。 そういうことになる。 まあいい、自分の作品が芸術だと思いこんでいる人には、他の作品から学ぶという、創作者として最も必要な力が、欠落している場合もあり、他から学ぼうとしない人には、どんな助言を与えても、時間のムダなのだ。 そんなことであれば、中学生のイラストレーター志望の女の子たちを、洗脳したほうが、世の文化の向上のためになる。 |
|
素直であるということは、ある種の財産だよなあ。 「作品を見てね、少なくとも、『スゲー』とか、『何じゃこりゃ』とか、『メチャクチャ上手いっす』、『全く理解できません』、『この作品が何で芸術なのか、全く解りません』 という作品にならないとね、金は稼げないの」 アタシは、中学生の社会見学に来た女の子達に、こう教えた。 彼女達は、「スゲーとか、ウマっとか思わせたら、それでいいんですね」と単純な理解をしたようだった。 そういう絵を目指して、頑張って絵を描く力を上げてゆこう。 という、具体的な方向性は持たせてあげられたと思う。 作品が作れるようになるのか否かは、努力次第。 「いい?絵っていうのはね、自分で描けるようにならないとダメなのよ、自力でね、ちゃんと最後まで描けないとね。」 「あのねー、他にもイロイロな仕事があるの。英語とパソコン頑張って、まず、お金稼いで、結婚もしてね、そうしたら、ずっと、イラスト描いて、そのうちには、金も稼げるようになるかもしれないよ」 1人は、ボールペンでの素描をスタートし、もう1人は、他の職業についても考えると、手紙を送ってくれた。 人間の心を動かすこと。 そのことそのものもが、創作の目的にならなければならない。 そうして、そういった結果が積み重なったときに、その人は、芸術家と呼ばれるのかもしれない。 |
Established 1998 Rica's Bar WEB SITE & Since 2003 Atelier Ojara. |