◆◆◆ 988 ★ 油彩 ◆◆◆

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2007.9.26

なかなか、この、チューブとキャップのシリーズから離れなれない。

小さいカンバスも大量に下塗りしてあるし。

ぼんやりしていると、いくつも作ってしまっているので困る。

3月ごろに作った作品は、少し、絵の具の乾燥が進んで、ひび割れたり、ショボンとしてきた絵の具もある。

それは、色による。

正確には、どんな鉱物や色の粉を油に混ぜているのかということに深く関わっている。

すなわち、色ごとに、乾燥の度合いがちがい、同じように盛られた絵の具であっても、時間の経過とともに、少しずつ痩せてくる色があるということになる。

当然に、右側のカドミウムオレンジ(カチカチ)などは、既にカチカチなので、もう、縮まない。

なるほどねえ。

時と友に、チューブやキャップ(鉛製)の部分が錆びてきて、色も少し黒く進化してゆくに違いない。

人間みたいね。

そう、それでいい。

現代アーティストなのだから、「恒久的な絵画作品」

を目指す必要がない。

アタシも、なかなか、話術が長けてきた。

美術館の学芸員になっても、駄作を芸術作品の極みにまで褒めちぎる能力のことである。

あれはあれで、作家にとっても、地元の美術館にとっても必要な営業活動である。

収蔵された作品が、美術品に昇華されるから、他の作品も含めた価値が上がってゆく。

価値が上がれば、マーケットができる。

作家にも、画廊にも、美術館にも金が入る。

そうして、また、新しい作品に、その資金が回ってゆく。

それこそが、文化活動ということである。

こちらは、コーヒー豆を絵の具の上に置いてみた。

うーむ。500年はムリっぽい。

100年ぐらいなら、大丈夫じゃないかなあ。

虫が心配だよね。

ワニスでも塗っておけばいいかぁ。

そうして、コーヒー豆を絵の具の上に乗せたことに、少し後悔。

それでも、なんとなく猥褻な作品のようでもあり、コーヒーマメというのも奥深い造形である。

こちらの作品は、絵の具の絞り器を使って、絵の具を搾り出した後の、絵の具チューブのをカンバスに貼り付けて、さらに、その上に、固まった絵の具を置いて、

そんでもって、更に、絵の具を撒き散らした作品。

この、洗濯板のようになった、絵の具のチューブの造形というのが、メチャクチャかわいくて、アタシは、大作も作っている。笑。

10号を、この、絵の具のチューブで埋めるには、大量の絵を描かなくてはならず、アタシは、そのために、また、この筋の作品を何枚も作ってしまうのだった。

が、絵の具は、まだ無くならない。

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