◆◆◆ 977 ★ 二科展、屏風絵展 ◆◆◆
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2007.9.15 |
二科 会友の北沢さんに、展覧会のチケットを頂いたので、六本木まで足を運ぶ。 二科展。 おおっ。北島裕美さんの作品を発見。 お元気で、まだ絵を描かれているのだと思った。 写真撮影が禁止だったので、撮影してこなかった。 工藤静香の作品を見忘れたのが、悔やまれる。 北沢さんの作品は、ディープだわあ。 その他、JIAの渡辺新吉さんが、イラスト部門で入選されていた。 さすが、渡辺さんは、作品のレベルが安定して高い。 そうして、全体的な感想といえば、洋画部門は、そうだよなあ、なんだかどんよりとした雰囲気。 どの絵も、なんだか見たことあるような傾向。 何でかなあと思いながら、どろどろとしたような絵の中を歩いてゆく。 売る気があるとも思えないし、たぶん、売れたことなど無い人ばかりなんじゃないだろうか。 二科展というのは、一体、どうやってプロモーションして、あんなに応募を集めているんだろう。 |
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イラストや写真なんかは、面白いのがいくつもあった。 ポスターデザインの部門も楽しめた。 金を稼いでいる人と、稼いでいない人との違いというのは、並ぶと解るものなのである。 図案の展覧会なんかの方が、よっぽど作品の力を感じることができる。 巨大画壇は、目的が、創作ではなくなっている。 そういうことなんだと思う。 会員になるための作品を作る。 そのために、過去の図録を買い、入賞作品を研究する。 そうして、似たような作品を作っては応募してみる。 まあ、そんな人ばっかりっていう作品に見えた。 なるほどねえ。 だから、展覧会が全体的に似た傾向。 年に二回、この会のために巨大な作品を作り、会員になることが画家の目標にすりかわってしまう。 自分の絵を描くというところから、離れてしまっているんだよね。きっと。 そこが、ついてない。 そうして、たいして絵を売っているわけでもない会員さんに、あれこれ指導をうけ、また、絵がよどんでくる。 そんな印象。 |
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会員になるまで、15年もかかるんだそうだ。 それは、審査員は、絵の力を見ているということじゃないんだよね。 センセイの推薦や、長年、絵を描いて、二科に何回応募をしたかという、作品の良し悪しとは違う場所にまで評価が及ぶってことみたい。 嫌まあ、それが悪いってことじゃないんだけどね、どうしたら、自分の絵が売れるのかとか、画廊で赤丸がついている絵が、どんな絵なのかは、見たりはしないのである。 二科の後、六本木警察裏にある、ギャラリーMOMOに行く。 おおっ。一枚を除いて全部売れたのだそうだ。もちろん、会期前にである。 この、薄塗りで、サラリと描かれた、男の裸体ばかりの絵を、一体誰が買ったというんだろうか?(これが、美少女だったら、ヤバかったけど。汗) そうして、その絵は、二科には一生入選することのない絵なのだということも、私には解っている。 |
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まあ、イラストレーター協会の公募展であっても、公募だからね、キチンと描かれた作品であるかどうかを見るわけなのよ。 サラサラとした作品を見て、ああ、上手いわねと思ってもね、手を抜かず、ちゃんと描かれた作品の方をきちんと評価するのが公募展ってものだからさ。 そこではね、サラサラは、一生懸命には勝てないわけでね。 その辺、出すほうも勘違いしてはいけないって話になる。 でもまあ、実際仕事となったときにはね、サラサラの方がいい場合もあってね、そういうのは、長い年月、手がけてきた作品によって力の出し具合が理解できてくるってことなんだと思う。 そうして、画壇って、一体何なんだろうって、思わないわけにはゆかなかった。 はぁ。 企画画廊を経営の人は、きっと、二科には行かないんだろうって、つくづく理解できた。 版画展には行くよね。 その差なのよ。うん。 |
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