◆◆◆ 912 ★ あいみつ ・ マルレーネ・デュマス ◆◆◆

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2007.5.26

今日は、久しぶりにいつものメンバーで美術館を襲撃。

予定では、近代→現代→損保を回るつもりだったが、時間的な問題や、距離的な問題で2つを中心に回ることに。

あいみつ

広島県出身の画家で、戦争のとき、戦地で病死する。

38歳だったらしい。

しかも、彼の傑作と言われている多くの作品は、原爆でほとんど焼けてしまったという不遇の画家である。

今回は、近代美術館に、日本に残されている彼の作品が集結し、まとまってみることが出来た。

オジャラがよく行く不忍画廊さんは、あの、有名なメダマの絵を持っていたって話を、作田センセイから聞いたことあるよなあ。

今度ホントかどうか聞いてみなくちゃなあ。

メダマの絵は、テレビでは何度か見たことあったけど、実物を見るのははじめて。

個人的には、よくわからないという世界。

まあいいかあ。

よくわかる絵ではどうしようもないもんなあ。

全体的に暗いのが特徴で、特に欲しいとも思わなかった。

一番気になったのは、彼が展覧会のときに、どの作品をどの額に入れて展示するのかというのをメモした細長い紙。

絵のサイズ、額の指示、値段、売れたかどうかは赤丸印のチェックまでされている、貴重な紙である。

絵は出来具合によって値段が違うみたいで、

例えば4号は40とか60、6号には80などと描かれている。

昭和13年のことなので、40円とか、80円ってことだと思う。

「近代日本のお金」さんのサイトを拝見すると、

http://chigasakioows.cool.ne.jp/index.shtml

(戦時中/s12年〜19年頃の物価) 白米10kg: 6円(〜s20年)、はがき:3銭(s19年)、  豆腐1丁:10銭(s19年)、入浴料:大人:8銭(s18年)、週刊誌:20銭(s19年)  

ってことになる。

例えばお米の値段だと、あきたこまち 10キロでネット価格4500円。スーパーだともう少し安いかなあ。

今の750倍とすれば、絵が60円として、45000円。

40円の場合、3万円。

おおっ。アタシの絵の値段と同じって感じ。笑。

アタシの価格設定もなかなかセンスあるぜ。

ちなみに他のサイトで検索すると、昭和10年で、白米10キロ2円50銭ってことになっているけどなあ。

この場合、60円だと108000円ってことになる。

まあ、油彩の場合、サムホールで6万円から10万円前後以上っていうのが基準らしいので、その範囲でちとお安めってことかなあ。(まだ若い方だったしね)

ちなみに、ハガキで計算してみる。

1枚3銭=50円。5000倍。

40*5000=200000円。

まあ、想定の範囲内。

昔の場合、生きている作家さんの絵ってそんなに高くなかったと思う。(今もそうだけどね。)

粘って、今度は銭湯の値段で計算。

なるほどぉ。

昭和12年では6銭

昭和20年では20銭

なのかぁ。

ここは、昭和12年の6銭で計算。

今は銭湯400円なので、6666倍。

うっひょー。

この場合、4号で約27万円ってことになる。

まあ、いい絵も悪い絵も混じっていたけどね。

売れていたのは、いいえだったんだと思うよ。

売れていた(メモ書きに赤丸)のは5分の2位。

まあまあの売れ具合なので、きっと、それなりのお手ごろ感があったんだろうと思う。

マルレーネ・デュマス

彼女のビデオを見る。

昔は美人でしたという巨体。

「別に男を描くからといって、誰とでも寝るわけじゃないの」

などと言うからには、相当な遍歴を繰り返したに違いない。

あれだよなあ。男の人っていうのは、そういう女かどうかの見定めは結構的確に行うからね。

一発できる可能性あるんだったら、とりあえず口説こう的チョイワルは少なくない。

スペインやイタリアなどは、女性を見れば、口説かなければ失礼にあたるという価値観すらある。

サルトルやボーボワールを読んで、女子寮時代には、夜中までトイレで議論したらしい。(それぞれの部屋に入ることはレズ行為だと思われて校則で禁じられていたので、トイレで話すしかなかったらしい)

ボーボワールかぁ。所々読んだことがある。

あの頃はアタシも若かったし、まあ、仕事もしたかったし、鼻っ柱の強い、嫌な女だったと思う。

あるときに、ある記事を読んで、「男と同じ給料をもらっているからといって、男になる必要はない。今の女ときたら、男以上に仕事をし、女はおろか、人間でもなくなっている」

と書かれていたのに驚いた。

人間を取り戻して、女であることを受け入れることが出来たので、今のアタシがあるのだと思う。

まあいいかあ。

そういう、極端な価値観を引きずったまま独身を貫いて生きた人間というのは、実は物凄く孤独なのだ。

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