◆◆◆ 901 ★ 伝統工芸展のポスター ◆◆◆

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2007.4.29

去年に引き続き、伝統工芸展のポスターのお仕事を頂く。

去年は、まあ、あれがグラフィックデザイン最初という感じだったからなあ。あのあと随分研究したよ。笑。

ご担当の方はアタシの去年のイラストがあまりお気に召さないようで、そのワリには、写真もパットしないのを使うということなので、デザイン重視型ポスターにしようということに決まる。

はぁ。

ま、仕方ないよなあ。

アタシもそうだったけど、デザイナーが出してくるどんなデザインも気に入らないのよ。

そのうちに、まあ、自分で作れるワケでもないしという諦めや覚悟も出てくるんだけどね。

誰がどんなにイイ作品を作ったって気に入らない。

それがクライアントというものである。

その上低予算で、渡される写真は低解像度。

アタシは、「このポスター(秋に作られたポスター)と同じには、今ある資料ではゼッタイに作れません。それでも作れといわれれば、素人がキリハリしたようなポスターになると思います。」とキッパリと事情をご説明する。

あるもので作るというのがデザイナーの仕事といえば仕事だけどね、余りにも条件が劣悪。

「アタシもね、出来ないものを出来るとはいえませんが、今ある内容で作れといわれれば、それは作りますよ。でも、期待はしないでください。」

という強気。

ダメな写真がよくなることはない。

目標的には、頑張って花火大会のポスターデザインをやれるようにならないとなぁ。(人の写真が全面にくるからねえ、それはそれで辛いのよ。)

写真中心のポスターというのは、活躍の場が無くて困る。笑。

でもまあ、デザインというのは、イラストなんかよりもずっと金になるわけで、そういう意味では、出来たほうがイイに決まっている。

イラストだって、デザインだって、金になっている人はごく僅かという現実がある。

作れればイイということではなくて、ヨイデザインでなくてはならない。

それは、ヨイ絵になれば売れるというのと同じ場所にある。

こんなにヘタクソなデザインなのに、よく仕事を回してくれるよなあ。笑。

10時に、印刷屋さんに車で拾ってもらって、区役所へ。

30分ほど打ち合わせて、バスで帰宅。

その後、すぐに、依頼された内容でデザインを進め、午後一で3案ぐらいをご提案。

そんでもって、ミドリ色に決定し、修正が夕方届いたのでそれを直して、完成。

早っ。

先方が急いでいたということもあるが、こちらも、ぐずぐず関わっていると赤字になるという低予算。

ま、仕方が無い。

お安く請け負うということは、手短に完成させるということに他ならない。

それだって、左の写真コンクールのポスターは結構時間かかったかなあ。

デザインの力というのも、アップしてくるものなのだと思わされる。

毎度のことながら、区役所のポスターというのは、情報量が多いなと思う。

何もなければ、もっとスッキリするんだけどさ。

写真を並べてみると、まあ、イロイロと作ったよなあ。

さすがに一年経って、イラストレーター協会の年鑑を作る頃には、デザイン力はかなりアップしてきたもんなあ。

やはり、コツコツと見て回っている情報の蓄積が作品に現れ始めているのだと思う。

絵が上手いということだけなら、そんな人はいくらでもいるのである。

私にしか作れない何かがあるのかないのか。

そういうものが持てないと、作家として、次の仕事は来ないということだと思う。

5.5

今日は子供の日で、アメリカの日本人野球選手が、子供たちにメッセージを送っていた。

ナントカ言うピッチャーの話。

「夢というのは、持てば叶うということではない。その夢に向かって、どれだけ努力して近づいていったのか。そうやって手に入れていくものだ」

という言葉である。

アタシも、知人にはよく、「今のあとりえは倉庫にして、もう一軒表通りにアトリエを引っ越す予定」

などと、全く金もないのに、話していたのであり、そういう気持ちがあったことが、今回の画廊スタートの話の根底になっているんだと思う。

嫌まあ、マイ美術館にするという案もあったんだけどさ、まだ美術品でもないしね、記念館というのもパッとしないし。

美術館だと思って訪ねてきた人がガッカリしないぐらいの作品が作れるようになってから美術館にすればよい。

とまあ、そういうことだと思う。

嫌まあ、NPO系か財団法人などにして、区と共同で区内の美術家さんたちと美術館を作るという活動をしてもいいと思ってはいるんだよね。

武蔵野の画家達などという程度の作品でも、美術館収蔵となれば100年後にはコレクターのレアアイテムよぉ。

地域の作家活動を引き上げてゆく、地場の美術館には、地場の役割がある。

画廊を拠点にして、区内の美術家さんたちとの交流を深めて、恒常的に情報を発信する活動につなげたい。

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