◆◆◆ 830 ★ 塗師となる一日-2 ◆◆◆

2007.1.16

アトリエにはカメラを持っていかなかったので、アタシがどんな箱に、どんな絵を描いたのかというのを紹介するのは、当分先になると思う。(1/27に差し替えました。)

金泥で、薔薇とか、天使とか、いつものモチーフを描いてみる。

カシューの粘度は思いのほか高く、細い描画をするには専用の筆が必要ということは理解できた。

例えば、漆が半乾きの状態で絵を描くとどうなるのかとか、完全に乾いた後で描くとどうなのかとか、いくつもの箱を同時に塗っているので、乾きの状態はマチマチで、適当に塗っているので、ある種の試行錯誤のような状態であった。

赤の上に黒を乗せたりすると、漆が交じり合ったり、完全に剥離しそうになったりと、粘度との関係が重要であることはすぐに理解できた。

また、粘度が高いという理由から、塗りは素早く、むらなく行われなければならず、塗りなおしは難しい。

金泥もどきで描画の後、クリアーのカシューを薄く塗り上げて完成にしたい。

そのほか、ボロボロの箱を仕立て直したり、取っ手の部分をどんなデザインにするのかを考えたり、至福の中に時間は過ぎてゆく。

特にカワイイのが、小さい弁当箱である。

3段のお重になっていて、それぞれ、カエルや猫、鳥などの絵が描かれた。

自称花鳥なんだけどさ。笑。

人口漆なんで、研ぎだすというのは難しいと思う。

イラストレーター協会の花見のときに、チーズとハムを詰めて持っていくというための贅沢な品である。

チーズがなくなるとカエルの絵が出てくるという恐ろしい重箱だ。

それにしても、あんなに細い線を一体どうやって描いたんだろうなあ。

金箔(もどき)を貼るというのもやってみたいよなあ。

ケータイを新しいのに買い換える。

テレビがついているとかいうタイプで、アタシにはあまり必要ないんだけど、オットと同じ機種じゃないと、操作の仕方が難しいもんで、同じやつにしてもらったということになる。

ネットもできたりするんだけど、ケータイのエンジンというのは、パソコンのサイトエンジンとずいぶんと違うみたいで、また研究しないとなと思わされた。

そうして、たいして説明したワケでもないのに、皆様アタシのケータイが新しくなったことには気づき、そんな話で勝手に盛り上がるのだから、人間の感心というは容易いと思ったりもする。

オットは、しゃぼんだまあおいそらに、猫の出演が少ないという苦情を申し出るので、アタシは、たまには出演させなければならない。

猫は丸々と太り、前の猫が中国人の知人に、「旨そうな猫ですね」といわれた話を思いだす。

文化の違いというのには全く驚かされることが多い。

アジアに住む、ガリガリに痩せた猫が、トカゲを食べている姿を見れば、あなたも、猫について、そんなに驚かなくなると思う。

彼女は、鳥の大たい骨も、完食するほど、強靭な歯の持ち主であり、「鶏の骨を与えると、骨が裂けて、犬や猫が死んでしまう」というのは、日本人の勘違いだということを理解できると思う。

まあ、猫より小さい小型犬の場合、有り得るけどね。

それだって甘やかし過ぎだと思わないわけにはゆかない。

そんな理由で鳥の骨を食べさせてもらえない犬の人生の方がヨッポドついてない。

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