◆◆◆ 798 ★ ウリウリちゃん-2 ◆◆◆

最近忙しくて更新できないので、オヒマな方は、作田センセイのサイト

2006.11.27

画廊の中には誰もおらず、客はアタシ1人ということになる。ガランとしたスペースには、これでもかという程絵が並んでいる。

ブンカムラの1階にあるギャラリーより広いかもなあ。壁面は、2つの部屋を併ぐらいかなあ。

そうして、テレビでなんて汚いんだと思った大竹さんの作品をいくつか見る。

銅板画が中心で、その事に驚いた。やっぱ、版画にするんだ。

版画は、有名になると儲かるのよ。

しかもエディションついてないぜ。

考えられる筋としては、版だけ作ってもらって、あとは、工房が全部印刷。

まだ、本人のサインを入れていないけど、間に合わないんでとりあえず展示。

ということかなあ。

現代系の人だから、版画にサインは要らないって考えてるかもしれないし。確認するべきだったよ。

だいたい、版画のサインなんてものは、数が限られているから、希少価値がある。みたいな、売る側が高く売ろうという仕組みみたいなもので、本来の同じ品質の品(聖書)を量産するための方法。

という所からは離れている。

「意味がない」といわれれば、確かに、意味がない。

この人、誰なんだろうなあ。

結構な●の付き具合で、「おおっ。さすがに同業者が売り画廊」と呼ぶだけの事はある。(→外側が似ているけど、ビジネスモデルは全く違うってことっす。)

世の中にそんなに多くはないってことなのかもしれない。

そうして、テレビでみたような絵が並んでいて、やっぱ、この絵が売れるんだ、、、、、。と納得。

でも、筋系もある。笑。

銅板画の作品は多様で、ありきたりの風景が売れていたりすると、本当に笑える。

そうして、「自分の絵が出てこないようにするのとの戦いだ」と話されていた大竹さんの凄さを思い知る。

絵ってさ、どうしても自分の絵が出てきちゃうわけよ。それを、どうやって打ち消すのかというのとの戦い。

そういうことになる。

現代系のアーティストの戦いの場って、違うわぁ。

アタシでさえも、自分の画風が出てきながら、なんかつまらなくなって、他の事を始めたり、全く違う作品を作ったりもする。

ただ、勘違いしていたのは、そういう、新しい画材や技法で作っても、自分の絵にならないといけないという考えを持って創作していたというところである。奥深いのね。

同じことを繰り返すって、飽きるんだよね。

仕事が忙しくて絵が描けていないというのの話とは別な話よ。

言い訳をするつもりはない。金が無いと前に進めないということもある。イラストやグラフィックデザインは金になるのに、作品の力も上げられるのだから、やるべきなのである。

こうなると、「自分の絵を描かなくちゃ」などと必死になっていた自分の精神が、なんて未熟なんだろうと思わされる。

銅板画って、特に、自分の絵が出てきちゃう画材だと思う。

アタシが版画を続けているのは、線への執着があって、しかも、お教室のメンバーがみんないい人で物凄く楽しい場所であり、センセイも尊敬しているから辞められないと言うだけの話である。

あんなにサラサラと描いた作品が大量にあって、しかも、売れちゃうんだから凄いよなあ。

ヌードのコレクターでよかったよ。

欲しい作品が少ないからね。笑。ヌード作品はよーく見る限り2点程度しかなくて、そのうちの一枚をどうするのか悩む。

それは、買うか、買わないかを悩んでいるということである。

今年は結構買っちゃったからなあ。悩む額だよなあ。センセイの版画を2枚買うほうがいいかなあ。

などと考えながら、画廊の中をもう一周する。

それから、会場内にある画集をパラパラとめくる。

おおっ。カンバスの裏にいたずら書きのような線を描いた作品の図録。

カンバスの裏ばかりの写真が、図録に掲載されているのよ。ホントよ。ホント。裏だよ。裏。

面白いぜ。

そうして、この画廊が、何故兜町にあるのかを納得するのである。

証券取引場のヤマ師がお客様ってことになる。

なるほどねぇ。

これから値上がりするから買ってねという商法。

否、金を持ちすぎると、どうでもイイものに金を出したくなるものなの。

その両方かなあ。銀座とは違う筋ってことで。

バイト先が八丁堀でヨカッタよ。

銀座にも、茅場町にも徒歩。東京駅まで歩くと25分もかかっちゃって、3分しか絵が見れないのよね。

アタシは、銭形の親分さんになった気持ちで、昼休みを一生懸命に歩いている。健康にもイイ。

今度から、昼休みは、一時間半に延長されることになるであろう。いいバイト先で幸せだぜ。

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