◆◆◆ 778 ★ てぬぐいの講習会 ◆◆◆

最近忙しくて更新できないので、オヒマな方は、作田センセイのサイトから行ける、

ブログ・ユトレヒト通信を読むように。

2006.9.19

東京和晒さんというところで主催している、てぬぐい講座に参加する。

下絵を持参するようにという宿題があったのに、大量に下絵があるからと安心していたら、当日、下絵を忘れてしまう。

まあいいか。

仕方が無いので、和紙に直接描画し、彫りいれることにする。

が、例のごとく、アタシは物凄いスピードで下絵(型紙に直接描画)を完成させ、時間内に彫りも終了してしまう。

なるほどぉ。アタシの下絵が、商品化できなかったのが良く理解できたぜ。

ビミョーに細かい部分で、型を作る人が、作り進めないようなデザインということになる。惜しいところなんだけどなあ。

アタシが切り進めば、問題はないのだが、人の下絵を勝手に変更したりはしないというのが職人さんの世界ということのよう。

参加の方の下絵を見ると、それなりの完成度という人から、超初心者までイロイロいて、それはそれでヨイのだが、デザインの骨子というのがなってない。

手ぬぐいというのは、木版画と同じで、「白か黒」のどちらかの面か線で構成された作品なのだ。

木版のように、デリケートな彫り分けというのはできないので、切り絵という方が近いのかもしれない。

であるからして、その辺の理解を進めてから下絵作りに入るほうがいいんじゃないかなあと思うわけよ。

てぬぐいに最も近い男は、切り絵男深川ということになる。(←最近イラストレーター協会で仲良くなった作家さん)

やっぱプロでございます。何でも描けます。

という域で、アタシの作品には、かろうじて、「俺には描けない絵」という評価。

まあ、どんなに下手でも、上手い人でも作れないモノがあるという部分は認めようという潔い世界で、「フツーの絵は、俺のが上手いけどさ」などというコメント付き。

彼は、彼なりにデザインとか、イラストとかそういう世界を渡り歩いて、作家希望という選択をした人である。

イラストの世界は、激変期を迎え、どの人も大変だと思う。

嫌、まあ、作家だって画家だって大変なんだけどさあ。

画家の場合、「売れないのは当たり前」的常識があり、その事を誰も、非難したりはしない。

イラストレーターというのは、それなりに、絵を現金化するのが職業で、「売れないイラストレーター」というのは聞いたことが無い。

あるとすれば、主婦のかたわらイラストレーターをしているとか、バイトをしながら的活動ではあるものの、少なくとも、作品を現金化しているという意味ではプロである。

趣味か、金を稼いでいるのかというのは、圧倒的な差があって、それは絵を見れば解る。

手ぬぐいや、切り絵の、「白か黒か」というのと、同じぐらい潔い差があり、絵を見れば、どのくらい稼いできたのかも解る。

画家と違う所は、絵画より、イラストは単価が安いというところだと思う。

でも、数をこなせるのであれば、イラストレーターという業種で食えていた時代も無かったワケではない。(現在は、出版業界が低迷中)

今は、極端にギャラが値下がりしたし、パソコンの普及で、パソコン操作が上手いというだけの作家さんとも戦わなければならなくなり、生きにくい時代になった。

アタシは、2枚のてぬぐいの紙を求め、家でも作ることにする。

こんなに忙しいのに、作れるんだろうか?

英語教材のカットというのは、概ね100枚くらい完成する。

頑張れ、あと230枚という数で、気力が続くのかという方が心配。

自分の個性の微塵も感じないイラストなのにも関わらず、絵というのは安定してきて、以前より少し描画の力がアップしたなと、自らが思う位になっており笑える。

そうして、自分の絵と、お客様が求めている絵というのには差があるのだということにも理解が進む。

だからといって、自分の作りたい作品を作るのをやめるということではない。

少なくとも、両方作らなければ、作家としては成功できないという話なだけだ。

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