◆◆◆ 714 ★ 公募団体の研究 ◆◆◆
2006.6.3 |
公募展のチケットというのは、思いのほか安く販売されていて、もしくは、無料券が家に届くことも多く、私は、必ず足を運ぶ。 公募展をいくつも見ていると、共通点のようなものが理解できてくる。 公募団体というのは無数にあり、何処に出展し、何処に所属するのかというのが、画家の生涯を大きく左右するということになる。 日本画も、書道も、陶芸の展覧会も見に行くが、まあどの団体も基本筋では同じ。笑。 主催団体があり、それぞれの持ち味的な要素がある。 公募展の好みというのは、展示されている作品を見れば解るし、審査員のレベルの高さまで最近は解るようになってきた。 会員と、一般参加者のお部屋は分かれていることが多く、会員の絵だから良いということでもない。笑。 それでも、レベルの高い団体は、賞を獲得している作品にそれなりの理由がある。 審査する側は、優れた作品を見間違わないということである。 大賞が、「ん?」というような作品だと、あらあらという気持ち。 画材店、公共機関の賞は、絵の素人が好きな絵を選んでいるということもあるかもしれなくて、ビミョー。(ありきたりな風景画ということも無いわけではない。) この辺の、団体が出す賞以外の、賞の基準というのは、まだ理解できていないが、あまり重要でもない。 さすがに、総理大臣賞などは、作家の研究なども多少はして、過去のアートに対する貢献度なども見ている感はある。 |
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公募展の格は、応募点数や、展示点数も重要な評価の指標である。 アナタは、公募マニアではないかもしれないが、アタシは、短文のコンテストなどにはよく応募していた時期があった。 何を持って応募するのかといえば、賞品がショボイ公募に応募するのである。 理由は、応募者が少ないので、入賞する確率が高いからである。笑。 確率の問題なんだよね。 マシュマロが、大きいダンボール箱で3箱も届いたときには、近所や会社に配りまくったけどさぁ。 あとは、唐辛子とかね。 一番大きいのは、パリ旅行。 まあそんな感じ。 俳句など、大それたところには応募しないの。応募数が多いと、アタシの作品は散りに埋もれてしまう。 数が少なければ、かなりの確立で引っかかってくれる。まあそういう話である。 |
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絵の公募は、あまり考えたことがないけど、目標は2つあると思う。 一つは、賞を取るという目的。 どんな展覧会でも、賞というのはなかなか取れないので、比較的レベルが低くて、賞が多い展覧会というのは、狙う価値があるということになる。 アータねぇ、入選位で自分の絵が評価されたと思ってはいけない。 最低でも、賞を取った人だけが次のステップに進めるということになる。たとえば、公募の会の会員に推薦されるとか、そういう話である。 もう一つは、会の格である。 入選するハードルが高い公募展であれば、入選を目標に、将来は、その会の会員になるというのを目的に、コツコツと、良い作品を出し続ける。 何年か経つと、(絵が良ければの話)、必ず、その絵に気づく人がいて、きっと、引き上げてくださるときが来る。 が、それには、何年もかかるということになる。 年功序列なんだぁ。絵の世界なのにだよ。笑。 だいぶ理解できてきたよ。 ということで、応募する側は、何が必要なのかといえば、どの団体が、自分の描きたい絵(将来像)を評価してくれるのかということを見極めるということになる。 |
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やみくもに、賞の数や、出展者が多い公募展に応募すれば良いということではないという意味である。 自分の画風が、その会に受け入れられるのか、もっと伸ばせるのか、現金化できるようになってゆくのか。 この三点が重要であり、応募する前には、その辺も含めて、自分が、将来どんな会に所属したいのかを研究する必要があるということになる。 たとえば、アタシの作品のように、自由きままな作品というのには、審査員のセンセイが驚いてしまう団体もあるということになる。 驚く位ならいいのだが、排除されてしまう可能性すらある。 例えば、緻密で、微細な表現を積み重ねた作品ばかりが並んでいる展覧会とか、風景中心の展覧会などは、傾向外ということになり、落ちるということである。 画壇には、傾向があるのよ。 逆に、のびやかで個性的な作品をどんどん受け入れている団体というのもある。 そういう、自分の画風に近い先達が中心となっている画壇を自分で見極めなければならないということになる。 自分で見極めるというのがね。 そこまで強い意志を持って絵を描けるのかという話にもつながるよなあ。 公募展を見ていると、去年の賞に類似した作品というのが何枚も並んでいることもあって、笑っちゃうのよね。埴輪ばかりとかさ。 それが悪いということではない。 画壇にも、画壇の事情ということがあり、審査の基準などは、一般参加者に知られない方がよっぽど儲かるのである。 |
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