◆◆◆ 706 ★ ディスティーニ・ディーコン、大谷有花、マミフラワー展  ◆◆◆

2006.5.26

今日は、銀座・六本木方面を攻略。

銀座で、美崎先生が出されている展覧会を拝見。

美崎先生の作品は、明るい色使いに、素早い描画のヒッチが特徴。ぼんやりとオジサン顔が描かれていて、静物に自画像を入れられたのかなと思ったりして。笑。

それにしても、何という透明感なんだろう。

たぶん、アタシと、使っている色はほとんど同じと思う。

その後、六本木のMOMOギャラリーで、大谷さんの展覧会を拝見。

色彩に黒が加わって、全体に引き締まった感じ。

個人的には前回のより、今回の方が好き。

自由で柔らかい線や、白を基調にしたふんわりとした作品などは、一生作れる気がしない。

ママさんの話によると、彼女は、現代アート系のキュレーターさんがプロデュースしてくれていて、ネットで作品を販売したり、イロイロな場所での展覧会も展開しているのだそうだ。

なるほどねぇ。そういう職業の人がいるということすら知らなかった。

イラストレーター協会展でも、イラストレーターの方の話は、売り込みしても、成果が無いとか、仕事を探すのが大変という話ばかり。

世の中の構造というのは、研究すると得をすることが多いね。

そういうプロデューサー的な人を探して、作品を販売してくれる人との出会いというのも画家には大切なのかもなあ。

そのあと恵比寿の東京都写真美術館、ディスティーニコンティ展へ。

こちらでは、田中一村の映画も上映しているみたいで、会期中に是非見ようという決意。

ディスティーニの写真は、気分が悪いという感想しかない。嫌なものを見たという写真展である。

嫌な夢を見そうとか、そんな感じ。

でも、風景写真なんかと比較すると、強烈な印象の映像が脳裏に焼き付いている。

そういう意味では、現代作家としては成功しているのだと思う。

でもまあ、この前のテレビの美術雑誌の評論家センセイの言葉を借りれば、世の中には「絵が病んでいないし」という評価もあるわけで、この写真は、病んでいるようにも思えた。

まあいい。

作品作りを通して、何を伝えたいのかというのが最も重要であるのであれば、彼は、自分の意図したことを、作品を通して発表しているということになり、ここにはある種の芸術性がある。キュレーターもそのことを見抜き、展覧会として作品を発表する場を提供しているということになる。

彼は黒人の人形のコレクターで、それが写真やインスタレーション(作家が作ったムービー)などに出てくるんだけど、はらわたが出てたりして、不気味なんだよね。

3階で同時開催されていた、女性の脚線美やら、ヌードやらの展覧会にも心が惹かれたのだが、ショップに売られている図録の写真の立ち読みで満足することにする。

ディスコンティにもいくらか払ったのに、追加で1300円も払えないし、それに、女性の脚線美の写真など、きっとすぐに忘れてしまうに違いない。赤いハイヒールだったけどね。笑。

そんなことより、アタシは、ハイヒールをもっと上手く描ける様になることに、時間を割くべきなのだ。

その後、不忍画廊の7DAYバーゲンへ。

ご案内を頂いたので、てっきりもう、始まっているのかと思えば、明日からなのだそうだ。

明日からと言いながら、既に結構売れていて、どんどんと出荷中。

画廊の商売というのは奥深い。

慣れてくると、画廊の展覧会というのは、会期前にいかなければならないということが解ってくる。笑。

アタシも、大分、老舗画廊というのが理解できてきたぜ。

買うほうは売るほうよりももっと、イロイロなことに詳しくて、筋のヨイ所で、ある程度の品が出れば、購買決断は早いという話。

そういう場所で作品を扱ってもらえるようにならないと、画家として成功は出来ないという話しよ。

今日は、三岸節子の25000円の図録が売れ、梱包作業中に訪問したため、その話に。

オジャラ「うっひょー。25000円の図録が売れたんですかぁ?」

アライ「図録は、画廊が買うんですよね。絵を買った方に、図録も一緒に差し上げる感じです」

オジャラ「おおっ。そうすると、図録に載っている絵だから、お客さんもホンモノだと理解できて、買い易いっすもんねぇ」

アライ「だから、図録はいくら高くても売れるんですよ」

オジャラ「なるほどぉ」(1枚1000万円の絵が売れれば、25000円の図録など、おまけとしては安いモノである。は、お互いの常識なので話す必要がない。)

それから、アタシが、草間ヤヨイを見たという話になる。

オジャラ「例の黄色い地に、黒いカボチャの模様のドレスを着ていらっしゃいました」

アライ「それって、ファンサービスですよねぇ」

オジャラ「おおっ。派手なパフォーマンスというのは、ファンサービスなんですね。なるほどぉ。確かに、ファンの人は、そういう所も含めて、作家さんや作品を見たいと思いますからねぇ」

アライ「オジャラさんもやったら似合うかも。」

オジャラ「そうっすね。(自分の)作品が芸術になったらやるかもしれませんねぇ。たいしたことない作品なのに、格好だけ変だったら、みっともないだけですからねぇ。」

という会話。

Tシャツとかエプロン位は、自分の絵を描こうと思ったりして。

それから、小作先生の展覧会を見に行き、40センチ角の二つ折りの本というのを見たのだけど、私もA2プリンタを買ったので、そういうのを作ってみようかという話をしたら、「時間があるときに、どんどんと作るべきですよ」

などと教えてくださる。勉強になるぜ。

あともう少しの所まで来ていると思う。

もう少し、作品を動かすというのを心がけて、面白いなという何かを付け加えたい。

その後、大丸のマミフラワー展へ。今までのどの花の展覧会よりも楽しく拝見できた。いけばなという枠から解き放たれ、自由に花をデザインするというコンセプト。

ヨイ展覧会だった。

花を飾るのだって、もっと自由でいいと思う。

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