◆◆◆ 532 ★ 全国大会-2 ヨコハマ散策 ◆◆◆

2005.10.23

雲ひとつ無い晴天となる。

「何がなんだか解らないアート」を1800円(横トリ)も払って見たくないというのは人情である。

現代アートの見方が、少しでも解れば、作品鑑賞はずっと楽しくなるんだけどねぇ。

まあいいか。

教えてあげないぜ。

結局、メンバーの元テレビ局勤務という方が手がけたという放送ライブラリーに行く。

さすが、オススメなだけあって、入場料は無料。

イロイロと受付のお姉さんに説明を受けて、テレビパネルを操作。

見たい番組を選ぶ。

それをカードで印刷してもらって、そんでもって、今度は、テレビのライブラリーに行く。

同行した方が見たのは1960年のスポーツニュースのダイジェスト版。

オリンピックのニュース放送には、マーチ系音楽が流れていたのが笑えた。

あの頃のアナウンサーには勢いがあったよね。

あれぐらい、毅然としたスピーチができるアナウンサーは、今、日本にはいない。

その後、9階の展示を見る。

自分がスポーツ番組の映像を切り替えるという体験とか、アナウンサーになって実況するなどの体験コーナーや、子供向けフィギアの展示など、印象に残る展示であった。

タダというのがスゴイ。

それでも、あまり存在が知られていなせいか、日曜だというのに、あまり混んでもいなかった。

アタシ達だって、メンバーの方のリコメンドがなかったら、その存在を知ることも無かったと思う。

情報の質というのは、量の中で迷子になってしまっている。

その後、二階から5階で展示されている展覧会を見ようかという話になる。「新聞博物館」

が、入館料が500円だというので、どうするか協議の上、近くにある、「横浜港資料館」入館料200円に流れることにする。

なんといっても、今回のこのツアーのコンセプトは、お安く横浜を散策するというコースだったからである。

展示内容は、「ドン・ブラウンと戦後の日本−知日派ジャーナリストのコレクションから」

という展覧会。

ドン・ブラウン。

「どんぶらこっこ」に響きが似ていると思うのは、アタシだけではない。

この展覧会は、想像をはるかに超える内容で、驚かされた。

イロイロな展覧会というのを見ているが、今回のは、本当に嫌な気持になる展覧会だった。

「戦争は、もう二度と起こしてはいけない」

そういう気持になる。

B29が、横浜ベイに、爆弾を投下している写真や、港が炎上している写真に、気絶しそうになる。

知日派ジャーナリストのコレクションというだけのことはあるぜ。

日本の、その筋の博物館の収蔵品よりも、格が上だということだ。

参加した方が、「充実していましたけど、心が暗くなる展覧会でした。」などと感想を述べる。

同感。

それだって、日本人であれば、一度は行かなければならない。

そうして、「戦争というものは、悲惨なものである」という記録から、「戦争を二度と起こしてはいけない」そういう国になる再確認をしなくてはならないと思わされた。

小規模な展示室(3室)でありながら、その展示品の質というのは、驚くべき内容であり、美術館・博物館というのは、大きければ良いというものでもないと、再認識する。

小規模であれば、展示したい品が沢山ございますという展示になり、広すぎれば、どんな品でも展示いたしますという話になってしまう。

それは、展示に割くことのできる予算によって違うということだ。

そうして、収集家としては、アタシの収集など、何の意味も持たないと、愕然とさせられる。

(嫌まあ、持っていたり、見たりすると嬉しいということには違いないんだけどね。)

オジャラよ、どうせ集めるなら、見た人がもっと、役に立つとか、芸術への理解が進められるとか、そういう目的を持って集めたらどうなんだよ?

大きなお世話だぜ。

まあ、始めは好きなものを集める。

こっからスタートする人は多いらしいけどね、収集家の人というのは、イロイロな収集家という方の収集傾向などに触れ、イロイロと変化してくる場合もあるらしい。

クレラーミュラーとか、バーンズなんかは、間違いなく、進化し、「後世に、今の美術品を伝えたい」という目的にもとづいて、作品を集めるように進化していった。そうだったっつーことなんだろう。

収集家の研究も進んできたぜ。