◆◆◆ 503 ★ 画廊巡り ◆◆◆

2005.9.15

今日は朝から猫の餌を買いに行く。

そんでもって、その後昼飯を食べ、外出する。

予定では渋谷を回ろうと思っていたが。出遅れてしまい、銀座に行くことにする。

松坂屋本店で開催されている、勘三郎襲名披露の展覧会を見るためである。

昨日もきたけど、やっぱ、丸木スマさんの展覧会しか開催されていない。。。。。

松坂屋本店は名古屋になります。

などと言われ、気絶しそうになる。

はぁ。

名古屋だなんて、チケットのどこにも書いてないけどなあ。

そんでもって、新塊樹社の展覧会(無料)を松坂屋別館で見て、(4階では、版画展も開催、結構イイ展覧会だが、お値段はちとお高い)一丁目方面に流れてゆく。

新塊樹社の展覧会は、無料のワリにはお得感ある展覧会。

公募系の展覧会は、有料のことが多いからね。

力作大量の展覧会に満足だった。

アタシが入選する日は来ないだろう。

その後、INAXギャラリーで、セルフハウスの展覧会と、ドローイングの展覧会を拝見し、トイレ休憩。

セルフハウスというのは、自分で作る家のこと。

陶芸家や、画家などの家で、(昨日の清家清とは、格が違うけどさ)それなりの楽しさは伝わってきた。

アタシも、将来大ブレイクしたら、美術館のデザインとか、アトリエのデザインなんかは、自分で考えたいよなあ。

その後、道の反対側にあるギャラリー椿を冷やかす。

うっひょー。150万円お買い上げ。

さすが、恐るべし筋の作品と、愛好の皆様。

という内容。

売買されている絵を拝見するというのが、一番勉強になる。

昨日の、外国の風景とか、花や静物などはねえ、筋の人には全く売れないということなのだ。

アタシの絵も、15万円ぐらいで売れれば、もう少し儲かるんだけどね。たはは。

もう少し力がつくまでは、あまり欲張らないようにしよう。

欲張ると絵が荒れるからである。

マツザカヤのサロンの版画に、有名版画家Nさんの作品が数点出ていて、素晴らしかった。

この前見に行った銀座の彼の個展よりも、ずっとイイ作品だった。

アタシごときに、「こんなに有名な作家さんなんだから、もっとイイ作品があるはずだよなあ。」と思われてしまうというのがね、あーた、どう思う?

芸術の道というのは潔い。

アタシは、良い絵を見る前から、個展の作品は、レベルが落ちているんじゃないかということが解るくらいにまで理解が進んできているのである。

それが、鑑識眼というやつなのだ。

落ちた作品の並んだ展覧会というのは、全くついていない。

それを電車賃を払って、見に行っているアタシは、もっとついていないと思わされる。

そうして、そういうことに気づくのは、アタシだけじゃないってことなのよ。

みんな、HPに書いたりしないだけなわけ。

でも何処かでは話していると思うよ。もしくは暗黙の了解なわけよ。もう、話す必要もないわけ。恐ろしい世界なのよ。

何が言いたいのかといえば、良い作品を作り続けるということは、大変だということなのである。

芸術家になるということは、良い作品を作り続けることに他ならず、それは、誰にでもできることではないということなのだ。

自分の作品を見つめて、昨日よりも落ちているということに気づいたりする能力も必要なのである。

誰も、「絵が落ちてきたんじゃない?」とは教えてくれないからね。自分で気づくしかないのよ。

気づかないと、落ちた絵のまま、人生まで落ちていってしまう。

画廊巡りは勉強になる。

デパートの画廊に置かれている作品を眺めるだけでも、昨日より、今日の方が、理解が進んでゆくのである。

アタシが、買う気で歩いているからということもあると思うけどね。

この前、銅版画のメンバーとお茶したときにも、センセイは、「作家の人というのは、絵を描くことに対してはものすごく勉強するけど、それ以外の事が全く解っていない」

と話されていた。

もし、世に出て成功したいのであれば、マーケットの研究も真剣にしなければダメなのだ。

市場の構造が理解できないと、たとえば一時的に話題になったとしたって、長続きはしないのである。

アナタは、さくらもも子や勘三郎の展覧会に、アタシが何故行くのか解らないかもしれないが、アタシは、客の入りや、グッズの売れ具合も見に行っているのである。

何がいくらで売られて、それは売れているのか?(売るのは構わないのよ。売れているのかどうかが重要なわけ。)

見に来た人が楽しんでいるのか。

誰が来ているのか?

作家には金が入るのか?それとも、間の人だけが儲けているのか?

そうして、絵画の展覧会や、書の展覧会はガラガラなのに、マンガや歌舞伎の展覧会の方に人が大量に来ているのであれば、それは、美術品と呼ばれている展示物が、つまらないからという理由なのである。

それは、芸術に対する、一般の人の知識が足りないということではない。

展示物が、明らかにつまらないということなのだ。

ルーブルやゴッホは2時間待ちなんだよ。

どーよ?