◆◆◆ 451 ★ 東京アートフェア ◆◆◆
2005.8.4 ありがちな絵。たはは。描くなよっ。 |
竜さんと、東京アートフェアに。 本当に沢山の優れた作品を一日で見れて、濃い時間となった。 入場料1000円が高いか安いかという話もあるけど、普段、お高すぎて、絶対に足を踏み入れられない画廊も大量に来ていて、ドアなどがなく、スっと、作品を見れるというのは良いなあと思う。 あーいう、一流の画廊に扱ってもらわないと、油彩の場合ダメなんだろーねー。 なるほどねえ。絵の一枚でも持ってゆけばヨカッタぜ。 キキカイカイのブースには、村上隆がいて、彼のファンの女の子に話しかけられている。 「とんがりくんにサインしてください」 「列ができちゃうからサインはしない」 みたいな会話。 たいして人がいたわけでもないけどなあ。 サインして、あんなちゃちいぬいぐるみが4500円で売れるのであれば、するべきだぜ。 「3つ買ってあげたら、サインしてもいーかなー、、、あ、こーいうこと言っちゃいけないよねー」 みたいなやりとり。村上側も、サインをすれば、取り巻いている人全員にグッズが売れるんじゃないかと、ちょっと心が動いているけど、まだ固まってないという感じ。その辺の心理的攻防が笑えたぜ。 竜さんも、サインしてくれるなら、Tシャツ買ってもイイ。などと言っていたし、ビミョーなところだよねー。 ゲーサイみたいに、大量に人が来るワケでもないしね。列できませんって。アタシは買わないぜ。 |
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でもまあ、ゲーサイなんかと比較するとよっぽど、買う人が来るよねー。 あそこは情報の量が多すぎてね、作品点数が多すぎるし、レベルに差がありすぎるからね、見る方が混乱してきて、正しい選択ができなくなっちゃうのよ。 アタシなら、多少金かかっても、アートフェアに出展してみようみたいな世界かも。 誰か一緒に出ない? 10万円位かなあ。もっとかかるかなあ。 場末な画廊で個展を開くよりは、よっぽど知名度を上げられるのよ。 相場より少し安ければ、アタシの絵は売れる可能性高いから、トントン位で行けると思う。 全く売れないとしても、メディアやパンフレットなんかにガンガン名前が載るから、広告料としては悪くないと思う。 でも、自力で売ろうとしているウチは、プロではないということのようである。 美術品になるには、画廊で絵を売らなければならない。 みたいな構造。 販売から開放されると、絵を描くことに集中できるからね。別に、共存しないと考えているということでもないんだよね。 日本の場合、メディアなんかに紹介されて、ある程度知名度がないと、どこでやっても、絵など絶対に売れないのよ。 |
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池田満寿夫も、「最初は自分でも販売していたけど、見るだけ見て、結局買わないとかいう人ばかりで、時間ばっかり取られるから、画廊一本に販売ルートを絞った」 と書いていたしなあ。 驚くべき話だけど、日本の購買者というのは、勉強熱心だと思う。 美術の窓も、月間美術も、ギャラリーも全部買って、死ぬ程研究している人というのが多いのである。 が、情報源というのはその程度。 あとは、画廊から頂くお知らせの情報と、ネットで調べた情報。 それしかない。 絵を買う人は金持ちであり、そういう人ほどお金を使うのに慎重で、失敗したくないっつー話なんだと思う。 逆に、情報源さえ押さえて、露出度が高まってくると、ある程度はけて行くというムード。 |
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大体、失敗したくないという理由で、研究に余念がないというのが笑えるよね。 それは、販売者が作品の価値よりも、不当に高い価格設定をしているということを証明しているのである。 そうして、見るほうも、情報の露出度に頼っているので、いつまでたっても絵を見る力がつかなくて、そんでもって、掴まされちゃうワケなのよ。 驚くよね。 村上隆のサインの話に戻るけど、彼は、新しい「とんがりくん」というキャラをスタート。 そんでもって、このポスターにエディションと直筆サインを入れて13000円程度で販売している。 サインに付加価値があるということである。 ポスターにねえ。 しかも、リトとか銅版画とかじゃないんだよ。 でもまあ、「値段が上がるかもしれないから、買っておこう」みたいな人がいるってことなんだと思う。 それがブランド力ということになる。 どー思う? 作家なら、作品で勝負するべきである。 オリジナル作品を一生懸命作って、それを販売するというのがそもそものアーティストの使命。 それの複製なんかをプラスチックなんかで、工業製品を大量に作ってサインを入れて(付加価値をつけて)売る。 これが、現代系のアート販売。 そーいうことのようである。 実態は実態。 事実は事実。 そういうカリスマ的な所に惹かれて、作品を求める人もいるわけだからね。 ビミョー。 |