◆◆◆ 425 ★ 個展3週目 ◆◆◆

2005.7.15

今日は、画家の三崎太洋さんが訪ねてくださる。

画家しか来ない展覧会というのも珍しい。

三崎さんは、絵を見てくださり、

「このまま突き進め」

と励ましてくださった。

ありがとうございます。勇気が湧いてきました。

個展前のゴタゴタで、この前の三崎さんの展覧会に行けなかったのは、ホントウに心残りである。

三崎さんの作品は、ネットで拝見しただけだが、原色のコントラストと、物凄いスピードで描かれたというのが解るヒッチで、勢いのある作品である。

「今回の展覧会は、大きい作品が何点かでて、助かりました」

などと、嬉しそうに語られていた。

画家は、絵が売れる瞬間が、人生で一番嬉しい時間なのである。

そうして、アトリエ内をくまなく点検し、自作の乾燥棚なんかもチェックし、アトリエが素晴らしいとウロウロを重ねるのであった。

画家のアトリエといったって、普通は絵を描く場所なので、展示までを前提に設計してあるのは珍しいのだと思う。

アタシであっても、別に、展示を前提に設計したということでもないのだが、結果的に、展示できる面を増やすような構造に形を変えていったということはある。

それから、ドローイングをどんな材料でやっているのかという話になる。

アタシのドローイングは、予期しないインクのボタリが絵のアクセントになり、自由な線にメリハリをつけている。

そういう最近の作品を何点も見てくださって、「こういう作品であれば、買いたいという人が、必ずいますよ」とアドヴァイスをしてくださった。

ま、北千住の人には、キッパリ「これは要りません」と言われてしまうので、今後は見せないように気をつけよう。

三崎さんのアトリエは、巣鴨にあるので、至近ということもあり、今度お邪魔しようと思う。

三崎さんは、次に、プレス機に目をつける。

既に、銅版画、木版画、シルクスクリーンなどの作品を手がけているのだそうだ。

油彩を買ってくださった方へのお礼に使っているのだとか。

やはり、作家さんは、買ってくださった方向けに、イロイロと心遣いをするものなのだと思わされた。

そんでもって、やっぱり、リトグラフの話になってしまう。

アタシのように、廃材だけ(版も紙もということ)でリトを作っている作家は珍しい。しかも、自力で作っているというのも珍しい。

更に、勝手に方法を省略し、テキトーに完成させているというのも珍しい。

画家には、自分の作品を、楽して、(短時間で)量産したいというニーズがあるのである。

三崎さんのように、色彩も持っていると色つきをカンタンに作りたいと思うのである。

作田センセイも、簡易リトのコトを知りたいって言っていたよなあ。やっぱ、色つけたいんだよね。

銅版画で色つきって、大変なのよ。

今、目立てした版が、イマイチコンディション悪いはずなので、もう一回目立てしようと思っていた矢先で、今日は実習は無かったが、今度、また遊びに来てくださるというので、そのときには、小さい版を用意しておきますみたいな話になる。

木版画で線のような輪郭を作るのは、実は、物凄い面倒なのである。

そんでもって、「そうっすね、色もつけられなくないっすけどね、刷るのは木版の方が楽ですからね。

色版だけ、木版で作ったらどうっすかね?最後に輪郭線だけリトで作るというのもイイと思いますし、手彩色でもいいっすけど、この、線のような表現が、描画するだけでできるというのは、作業効率が物凄く高くなるんですよね。

みたいな話。

アタシの指導力にも磨きがかかるぜ。

今度、半日リトグラフ教室の講師とかになれるかもなあ。(→なれません。あーいうのは、美大版画専攻卒みたいな人のアルバイトなんだよね。)

ま、いいか。

アタシの作品をみて、この程度の線が短時間で作れるなら、話を聞いてみたいという人は、どんどんと増えると思う。

しかも、バレンで作れるんじゃないかみたいな、無責任な話まで・・・・・。

アタシは、銅版画を、バレンで刷れと指導しているサイトを見たことがあり、感激したものだった。

プレス機というのは、お高いモノだし、作品作りというのは、身近なものであってイイと考えているからである。

ということで、ヤギ姉さま、木版リトの講習会、楽しみにしていますので、ヨロシクです。刷りたい版画、持ってきてもいいっすよ。ベッドサイズ 幅40センチ位いけますんで。

というように、業務連絡にも使われる、「しゃぼんだまあおいそら」なのである。