◆◆◆ 399 ★ 川村記念美術館・ハンスアルプ ◆◆◆

2005.6.18

会期中に、なんとか足を運びたい。

気合を入れて、やっと行くことになる。

川村美術館は、一度行ったことがある。

イイ美術館である。

難を言わせてもらうと、遠いのよ。

佐倉ってどこだよっ。みたいなね。

駅から無料バスが出ているので、それを狙い、スケジュールを立てる。

まず、川村に到着。

やっぱ、スゲー。

池ドーン、散策小路ドーン、そうして常設展だって、そんなに悪くは無い。

まあ、正確には、あまりポリシーは感じられない収集品で、有名だから買いました的ムード。

でもまあ、一般ピープルは、おお、ルノアールも睡蓮も、レンブラントもあるから、一回くらい行ってもいい。みたいな、心を動かす動機にはなるかもしれない。汗。

ハンスアルプは、二時間半程、ゆっくり見ることにする。

バスの時間との関係である。

本当は、近くに、国立歴史博物館とか、佐倉市美術館とかがあり、両方回ろうかと思ったが、どちらかにすることにして、ハンスアルプを眺めることに決めたのだ。

190点程の収蔵品で、なかなかまとまった展覧会だったと思う。

作品が小さいということもあって、都内の大きい美術館だとモタないのかもしれない。

美術館の規模と、展覧会の規模というのは、ビミョーに難しい。

ハンスアルプ美術館というのが工事中で、その期間だけ、日本に貸し出してくれたという話。

ある意味、日本でまとまって見れるのは、これが最後かもしれないなどと、学芸員の人が話していた。

迫り来るフォルムの塊。

まあそんな感じである。

どのフォルムも人体の一部が入っているというか、人間の形が、塊にフォルムを替えているというか、まあ、そういう親しみやすさがあると思う。

彼は、詩人でもあり、絵と一緒に発表したと書いてあった。

ふーん。絵と一緒に詩をねえ。

あんまり合ってないよーな気がしたけどなあ。

まあいいか。

だからといって、詩人がついでに絵を見に来たとも思わないけどねえ。

第一、詩ぐらい誰だって書けるだろう。

俳句とか短歌と違うんだからさあ。

イイのと悪いのが混在しているけど、まあ、仕方がない。

立体というのは、平面よりも本当に力強いと思わされる。

平面は、一面からしか見ることが出来ないけど、立体というのは、360度角度を変えて楽しめる。

木を適当なフォルムにカットして、貼り付けただけであっても、微妙な陰影が作り出され、一体となって作品になる。

スケッチや抽象画、貼り絵なんかは、切り刻んだピースを、紙の上に散らして、適当に配置しただけだと書いてあった。

偶然性に重要さを感じたんだそうだ。

オジャラ的に表現すれば、「テキトーに作った」というのが、正しい表現である。

特に、深い考えは無い。

抽象画なんて、その程度の原動力で作れてしまう作品群である。

アタシの知人デザイナー(イギリス留学から帰国)は、「抽象画なんて、ほとんどの人が、何も考えないで作ってますよ。もし、ワケがあるのであれば、あとからこじつけているだけ」みたいなコトをアタシに話してくれたことがある。

同意。

「人は、意味を知りたがる。」キーワードはここにある。

そういう、人間の基本的な欲求を満たす作品という方に、より記憶が残るということなのである。

フツーの絵なのに、「これを描いたのには、こういう理由があって、これは、こういう絵なんです」などと、くどくどと説明されたりすると、(しかも学芸員が)ゆっくり見せてくれという気になるぜ。

後から理由をつけた人は、アタマがイイぜ。

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