◆◆◆ 397 ★ 展覧会巡り ◆◆◆

2005.6.17

自分の個展間近というのに、そんな場合かよっ。

とお思いのミナサマ。

とりあえず、今見なくてはならない展覧会というのがある。

それは、もうすぐ終わってしまうとか、1週間とか会期が無いとか、そういう理由である。

マティスのブロンズ像を見ただけで、作品のレベルというのは、大きく変わって行った。

良いものを見続けると、自分の作品のレベルも上げられるのであれば、ゼッタイに見に行くべきなのである。

私の絵は我流なので、展覧会巡りというのは、ある種の、美術学校に通っているようなモノだと考えてくだされば良いと思う。

アタシは、タダ見に行っているワケではない。

その絵が、どういう順番で描かれたのか、どんな画材を使っているのかとか、版画であれば、どうやって作ったのかを考えながら見ているのである。(銅版画の場合、どーやって作ったんだろうという、工程を考えさせる版が、最も上なのよ。)

今日ご紹介しているペン画は、ボールペン画。

展覧会に行く途中の、電車の中で、コツコツと描いている。

最近は、ちょっとお高い中性紙に描く様にした。

その方が、気合が入って、完成度が上がるということが解ったからである。

完成度が上がると、売れるからね。

安い紙に描くときには、いつも、細部がいい加減だったり、どこか失敗して、ウリモノにならない作品になっている。

たかだか、紙をほんのちょっとお高い紙にしただけで、こんなに違いができるのなら、ゼッタイにこっちに描くべきなのである。

今日は、根津からスタート。

弥生美術館、夢二美術館というのを見に行く。

下町にある小さい美術館で、低予算のワリには頑張っていると思う。

弥生美術館には、昭和の少女雑誌が並び、当時の人気作家さんたちの紹介や、小説のあらすじなんかも展示されて、オババ客が結構入ってきていた。

夢二は、アタシが買った画集の作品がほとんど展示されていて勉強になった。本で見るのと実物を見るのは、大分違うものだからである。

その後、立原道造記念館という、隣にある記念館にも入ることに。もう二度とここに来ることはないだろうと思ったからである。

立原道造は、第一回中也賞を取った詩人なのだそう。へぇー。中也かぁ。読んだことあるという気になっているだけだろう。うん。

小さい手製の詩集からは、楽しさが溢れてきて、アタシも作ってみようかなあとか、ネットで、作り方を公開しようかなと思ったりするくらい、心が動きました。

弥生・夢二を見ると、立原記念館は、100円割引で、300円で入館できました。

文学系の展覧会って、原稿がメインでいつも地味で嫌になりますけどね。

その後は、竹橋に流れて、伊砂俊彦の型染め展へ。

型染め展とカンタンにいうけどさあ、芹沢ケイスケ以外に、そんな人見たこと無いわけよ。

セリザワの次は、伊砂ってことになるわけじゃない。ゼッタイに見に行かなくちゃ。

うひょーっ。入館料200円。

知らなかったよ。ヤフオクで落札なんかするんじゃなかったよ。しかも、200円で落札してるじゃないかよっ。送料なんかが赤字だぜ。

今まで、定価200円の展覧会に行った事なかったからなあ。これからは、気をつけなきゃ。

伊砂さんの作品は、壮大な美のカタマリという感じだった。流れるようなモチーフが、反物をヒラヒラと舞っている。

動きを表現するというのを手に入れた作家なのだと思わされる。日本にはあまり多くない。

自分で型を作り、それを、キモノの染めをするのと同時に、作品として和紙に染め上げてあり、そちらも展示されていた。

そこなんだよね。

型紙の展示というのはつまらない。

型紙は、きちんと染まるのかどうか、必ず、事前に型のチェックというのを、紙に刷り込んで行うものなのである。そういう作品を、展示を目的に、きちんとストックしていったという歴史なのである。

キモノのデザインに進めれば、結構稼げるはずなのよ。買う人がお金持ちだからね。

頑張るわ。

おじゃら画廊のHP

Established 1998 Rica's Bar WEB SITE & Since 2003 Atelier Ojara.

Copyright (C) All Rights Reserved by Rica Ojara.