◆◆◆ 376 ★ 本棚を買う ◆◆◆

2005.5.25

ガーデンに乾燥棚を作ったので、室内展示できる壁面が減ってしまい、床などに絵に散乱している状態に苛立つ。

展示スペースを増やさなければ。

結局、背の高い本棚を購入しようと思う。

木製の本棚で、図録の収納と、絵の展示を両方できるという設計だ。

そうして、額縁などを収納するモノ入れのパーテーションにもなる。

図録が全部収納できる予定なので、そうするとどうなるのかといえば、死んでいる乾燥棚を復活できるのである。

今は、図録が増えすぎて、アトリエは身動きが出来ない状態。

図録に阻まれて、奥の方にある乾燥棚が使えなくて、物凄く不便なのである。(絵が描けないのよ。)

扉付きの書棚なので、汚いものを全部隠せてアトリエ内は、スッキリするはずなのだ。

テレビなどで、画家のあとりえというのをいくつも見たが、図録が大量にあって、それが結構汚く見えてしまうのである。

嫌まあ、建物そのものが汚いからさ、今更という感じなんだけどね。

扉があると、本も汚れないし、木だから、好きな場所に穴を開けて、絵もガンガン展示できるし。

本棚が来たら、今あるフェンスを反対側に移動することにより、展示スペースを増やせて、収納力もアップする。

アタシってば、店舗デザイナーみたい。

あれだよなあ。作るだけじゃなくて、売る方も頑張らないと、絵が増えすぎて、12月の個展は、もうあとりえでは出来ないムードだよなあ。

それでも、昨日、渋谷のギャラリー、ル・デコさんを見て、やっぱり、展覧会というのは金がかかると思わないわけにはゆかなかった。

渋谷の東口から徒歩5分程度のビルで、一棟全部がギャラリーになっている。

各階に、トイレとキッチンがついていて、あとは壁になっている古いビルで、大きい作品も展示可能。

レンタル料は1週間で1フロアー17万円。

平日にはほとんど人は流れてこないので、週末勝負ということになると、土・日の2日間で17万円分を稼がなくてはならない計算になる。

こちらの画廊は、絵の販売は自由なので、売ったお金は、自分で回収できるのだが、ギャラリーによっては、(レンタル料も払っているというのに、)販売すると、画廊にお金を支払わなければならないところもある。

一つのビルの中にいくつも画廊が入っている場合には、なるべく流れて、展示スペースの大きさや料金を確認するように心がけている。

画廊探しも、画家の仕事の一つなのである。

そうして、レンタル料を支払って個展を開いているウチは、まだダメだということも解ってくる。

グループ展などであれば、まあ、一人当たりの負担額も少なく(二万円程度以内)てヨイと思うのだが、ある程度の作品数とか、作品のレベルとかを保てないと、話題にもならないぜ。

雑誌や新聞なんかで話題になったって、いくら人が来たって、売れるとは限らない。

もし、絵もたいして見れないで、買う気も無い人が大量に来るのだとすると、エネルギーをムダに消費してしまう。

挙句の果てに、「趣味の人はいいわネエ」などと言いながら帰ってゆく。

来るなよっ。ったく。

展覧会を開くのだとすれば、買う人と出会える画廊でなければならないということになる。

たとえば、運がよくて、17万円分の作品を売ったとしても、収支はやっとゼロなワケで、その他、運送費とか、額縁代なんかもこちら持ちなのだからして、まあ、赤字確実ってことになる。

この格の画廊の場合、ボーダーラインは25万円程度かなあ。それ以上売れて、やっと、ちょっとプラスって感じなわけよ。

25万売ったのに、入ってくるお金は、ゼロってことなわけ。

一枚10万円の絵を2.5枚売ればヨイわけなんだけどね。

だからといって、アタシの絵が一枚10万円で売れるということではない。

一番売れる作品が一枚2万円なので、その計算だと、12枚売れなければならないということになる。

絵は、12枚売れる可能性はあるが、それでやっとゼロだからね。

40枚とか50枚売らなくては儲けが出ないってことになるわけよ。

そういう話なら、あとりえでやる方が、ずっと気が楽なわけ。少なくとも、売れた分だけ絵の具を買うことが出来るわけだからね。

絵はまだ安定していないので、ヨイ作品しか売れない。(嫌、まあ、どの展覧会であっても、ヨイ絵しか売れないんだけどさ。)

今の値段だから売れているのであって、値上げをすると、買おうと思う人はずっと減ってしまう。(皆無だと思う)

10000円稼ぐのに何時間働かなくちゃならないかって話なわけよ。

アタシには、それが理解できているから、5分や10分、その程度で描いた作品を何万円もで売ったりはできないのよ。

それでも、値段が高い絵の方に安心するお客様もいるからなあ。

安すぎる絵は飾りたくないんだって。

業界ではカモと呼ばれているぜ。

そういう絵の価値も解らないけど、持っているモノを自慢したい人は、筋のヨイ宝石店で、ジュエリーを買うのをオススメします。

食い詰めたら、売れるからね。

バッグはダメよ。ジュエリーね。

おじゃら画廊のHP

Established 1998 Rica's Bar WEB SITE & Since 2003 Atelier Ojara.

Copyright (C) All Rights Reserved by Rica Ojara.