◆◆◆ 287 ★ 横浜の展覧会の続き ◆◆◆

2005.2.17

この日は、このあと、ヨコハマタカシマヤで開かれている、ダヤン展を見に行く。

ダヤンとは、あの猫のダヤン。

池田あきこさんという方が描いていたとは知らなかった。

それでも、身近な雑貨店なんかにダヤンのコーナーがあり、アタシは、ダヤンケータイストラップを愛用している。

ダヤングッズは、少しお高い。

しかし、買わずにはいられない。

この券は、芹沢さんのチケットを落札したときにおまけで付いてきた品。

そんで、近くまで行くもので、ついでに足を運ぶ。

ダヤンキャラで、池田さんは随分と儲けたぜ。でも、自分の会社ってことでもないんだろう。

その辺よく解らないけど、あんなに沢山のグッズを作ったりするのは大変だろうと思う。

この展覧会で一番驚いたのは、ほとんどの原画が揃っているのである。

物凄く良いコンディションで、彼女の美しい色鉛筆画が並んでいる。ダヤン誕生から20年。コツコツと作品を作り進めたのに、手放さなかったのだ。

アタシも、本のイラストなんかは、まとめてファイルしているけど、絵の方はそうはいかないよな。画家だもん。

絵を売るのが商売である。

それでも、納得いっていない絵などは、迷うのよねえ。自分でもイイなと思えている作品は、ポンと手を離れてゆくのだけど、もう一声とか、あと3歩というのは、欲しいという人がいても、なかなか前に進めない。

池田さんは、どうやって儲けたのかといえば、グッズ展開を手広くやったのである。

キャラを確立して、まず本を出す。

その、全く笑いの取れない、ほのぼのとやさしい文は、心の隅々まで癒してくれる。

アタシは読んだことないけど、会場でビデオを2本見る。

おおっ。こういう筋があったのかと関心して見たりもする。

一点豪華主義。

そんな感じに見えた。

『自分がビックリするような強いキャラクターが生まれた』と、会場の肉声テープが語っていた。

そうして、彼女は、その、物凄い個性に気づく能力もあったのである。個性のある作品は、誰にでも作れるものではない。

優れた作品を大切に育ててきて今がある。

彼女の小さな銅版画は、2万円から5万円で売られていて、リトは3万5千円くらいだった。

どの位小さいのかといえば、ハガキを少し大きくしたくらい。

この版画で2万円。

5万円程度の版画は良く売れていた。

山本容子の小さい銅版画も一枚5万円で、アタシはそれを知人から聞いて知ったのだが、かなり有名な指標になっている。買うほうも、その辺を知っているから、購買決定ができるのである。

アタシが行く、版画筋の画廊ではこの値段では一枚も売れないだろう。(作品のレベルにしては、値段が高すぎるということ)

この予算があれば、アタシなら、センセイの作品をもう一枚買うぜ。

しかし、この世界は売れたものが勝ちである。

そうして、自分の本のイラストの原画を手放したりしている人を見かけたりすると、この人は、先のことを全く考えていないのだと思ったりもする。

そうしてそれは、20年経った時に、目に見える結果となって現われてくる。(大きい場所で展覧会が開けるか開けないかという話)

かといって、生活のことを考えると、売らないということもできない。

アタシの左のスケッチは2000円で販売されている。肉筆画なのになあ。

知名度が無いというのは、そういうことである。

でもなあ、5分位で描けちゃうんだからそれ以上は取れないよなあ。

3000円だと悩み、5000円だと売れないが、2000円だと即決される。もしくは、2枚買ってもらえる。

こんな小さな絵であっても、チョコンと壁にあると、ポっと輝いて、見る度に嬉しくなる。

10000枚描くまでは、この値段でいくぜ。

売れない絵はどうせ大量に出るし、あと7000枚置く場所を確保するために、金がいるのよ。

有名絵本作家とアタシが同列のはずが無い。

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