◆◆◆ 205 ★ 展覧会巡り ◆◆◆

2004.10.14

あいだみつを、人体、ミツコシ本店で假屋崎省吾と琳派を見る。

『あいだみつを展』は内容入れ替えがあり、タダ券をもらったということもあり、人体の隣でやっているというのもあり、ついでに行くことに。

今回は、前回とは違う発見があった。

彼は、イロイロなタイプの書にチャレンジしているということである。

書という限られた世界の中で、新しい作品作りということにも、いつもチャレンジするというのは、物凄くエネルギーが必要だということである。

銅版画のように、凹さえできれば、何でもアリというのとは違う。

まだ券があるので、また行くと思う。

『一日サボルと、アトリエの空気がよどむんだよな』

という作品があり、ポストカードを探したが見つからなかった。

店員さんは、『よろしかったら、言葉を書きとめて行って下さい』などと言ってくれる。

あいだみつをは大きいぜ。

仕方が無いから、自分で書くか。

そうして、今日のメインの『人体の不思議』展に流れる。

人体の図録2800円は、高すぎて、買えなかった。(いやまあ、必要ならばその値段でも買うので、必要でもないという図録ってことで)

この前拾った子供用の人体図鑑があるので、それでガマンというところである。

『人体の不思議展』のスゴさは、ホンモノの人間を標本にしているというところである。

もともとは、医学的に、人間の体の構造を知るための研究だったはずだが、シロウトが見てもスゴイ。

そうして、臓器のコーナーでは、係りの男の子が、肝臓の標本を来客に持たせてくれるサービスもある。他にも、ノウミソの重さを確認できたり、触れる標本があったりして、臨場感もある。

イチバン怖かったのは、タバコを吸っている人の肺と、健康な人の肺のコーナー。

いやーん。

これ見たら、禁煙できる人大量って感じ。

禁煙したい人は、とりあえず足を運んで、よーく見るように。

それから、癌になった内臓物の展示というのもあった。

医学生は、テキストなどを持ち込み、頭部の1センチスライスの前で、集団で『この前の試験の、この部分の答えがさぁ』などと標本を見ながら、試験の解答のチェックをしていたのが笑えた。

普段は、絵など見たこともない医学生なども沢山くるんだろうねぇ。

でも、この標本があれば、手術などをどこからスタートするのかとか、何(神経や血管、リンパ管)に気をつけるのかとか、そういうのが手に取るようにわかるもんなあ。

物凄い社会貢献だと思う。

これを一般公開して、投資額を回収しようと企画した人もスゴイ。

二度とは行きたくないけど、一度は行くべしという展覧会だと思う。

ああ、一人で行かない方がいいと思う。誰かと誘い合わせて、怖いもの見たさで行きましょう。ドキドキ。

その方が楽しめます。

有楽町から日本橋まで歩いたので、途中にある不忍画廊にも立ち寄る。なんか、ゆっくりと作品を見て、お茶飲んで何も買わずに次ぎへ流れるアタシと竜さん・・・・。たはは。

あの画廊は、和むわぁ。

そのあと、日本橋三越まで流れ、假屋崎省吾の活け花展を見る。

どこの派にも属さず、自力でなりあがった男の道である。

お花もやっている竜さん曰く、『あそこまで金をかけられない』

という評価なのだそうだ。

なるほど。金をかければ、いくらだって、スゴイものが作れるという世界らしい。

ある種正しい。

そこが絵画制作とは違うところかもなあ。

アタシは、ギャラリーなどに置いてあった無料券で見たので、『タダなら見たい』というレベルだが、900円払ってみたのなら、フザケルな。という世界ではある。

それでも、人体の模型よりも、よっぽどアタシの絵の中に勝手に入ってくるビジュアルな展覧会で、楽しめた。

しかも、彼は、ガラス工房とタイアップしていて、自分の花器を作り販売している。

ごっ、五万円。(自分で作っているみたいなムードだけどビミョー)

これを高いと思うか、安いと思うかである。

アタシの油絵、F4+F3の二枚買える金額だぜ。

ミツコシが3割取るので、彼に入ってくるのは35000円かぁ。

それでも、一本20000円位の花を何百本も使っているからなあ。どーなんだろうみたいな。・・・・。

5000円のガラスの花瓶なんて、一人で3つ買っている人がいたもんなあ。

彼は、商売の天才だぜ。

展覧会も、自作の花器が並んでいて、そういう活け花に対する姿勢というのがイイなと思った。

買ってきたものを組み合わせるだけなら、誰だってできる。

自分で花器を作るから、他の人と作品の差別化ができるんだろうと思わされた。

人が作った花器で自分を表現するよりも、もっと自由になれるからである。

そのあと琳派に流れる。両方とも、ギャラリーを歩いていてもらったタダ券。

琳派の作品は、物凄く痛んでいて、日本画は保管が難しい芸術だと思わされる。

確かに300年も400年も前の品なんだから、劣化してゆくのは仕方が無い。

しかし、西洋の芸術と比較すると、紙に描いてある作品については、完全なる修復というのが不可能なのである。

金箔が貼ってあるのは、まあ、多少直せると思うのだが、直す人の絵がヘタだと、作品全体がダメになってしまうからなあ。

この前、別な場所でやっていた琳派の方が、間違いなく筋のいい作品だったに違いないとアタシは思っている。それにしたって、人体よりも混んでいるミツコシの展覧会って一体・・・・??

そのあと、29億円のダイヤモンドというのを6階で見て、アタシの絵が売れたという5階を散策。

絵画販売の展示場はスポットでできるらしく、何処で売られたのかは解らないまま。

それから、ギンザミツコシのトールペイント展というのに行くため、銀座まで歩く。

途中イナックスの9階のギャラリーで、2つの小さい展覧会を見て、最新式のトイレを試す。

ギンザまでの途中、イカしたポストカードにあった小さいギャラリーに立ち寄る。

うっひょー。30号35万円かぁ。(それが6点程度)

この値段では売るのは大変だよなあ。もっと、小さい作品も置かないと、義理では買ってあげられないもんなあ。

作品としては、当然に、それ以上の価値はあるとおもうんだけどねぇ。

義理の人で勝負しているうちは、絵では食えないってことだよねえ。

ギンザミツコシのトールペイント展は行くほどでもない展覧会だったが、こういうのを作ってもいいかな。糸鋸買ったし。みたいな創作意欲が湧く展覧会ではあった。アタシのカエルと同じカエルが、時計になっていて、8歳の女の子の作品で、メチャクチャオトモダチという気がした。カワイイぜ。(→オジャラ8歳レベル)

アタシ的には、トールペイントよりも、花器を作ってみたいなあ。

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