しゃぼんだま あおいそら
(ブログ by 芸術家 おじゃら りんご)

◆ 3359 ★ すみれちゃん ◆

2018.1.2.

知人(すみれちゃん)の昔の賀状が出てくる。

彼女は、いつも、お金持ってなかったから、格安で、ポストカードのデザインをしてあげていた。

毎年500枚ぐらい、自分の絵の名刺と、ポストカードを作るんだけど、一年以内に配り終わってしまうという外交能力。笑。

そのことには、アタシは、少々驚いていた。(80才近かったからである)

一人で暮らしている人で、ぶっちゃけ、アタシのギャラリーを訪ねて来た時には、ボケかけていた。

【アタシはカウンセリングの学校を出ていることもあり、そのときに、「カウンセリングマインドを持って、問題のある人に接して欲しい」と習ったことがあった】

彼女は、これからも、たった一人で生きていかなければならないので、アタシは、少し話を聞いてあげることにした。
人間らしい気持ちになると、多少改善することがあるからである。

認知症の症状というのは、脳全体が、縮んでしまうという症状(この場合、治療は難しいらしい) の他、脳の太い神経の破損による、記憶を引き出す回路が壊れて、思い出せないという症状がある。

脳の神経の破損というのは、若年にも起こる。極度な変食であるとか、転倒などによる、打撲による後遺症、突然に、神経が切れてしまうことだって、無いわけではない。

でも、神経の回路が切断されただけで、記憶のロッカーとアタシは呼んでいるんだけど、思い出が詰まった場所は、実は、破損していないこともある。

新しい神経回路ができて、元の記憶がある場所にたどり着くことができれば、昔の記憶がある程度思い出せることも多いのだ。

脳が縮むという現象も、同時に、神経の回路が断絶してしまうのだけれどもね。
無責任なことを言っているように思われても仕方ないけど、新しい回路ができることも、無いわけではないのよ。人間の構造としてね。そういう、昔の記憶を引き出すような、人間的な会話を繰り返ししてあげるというのは、大切な治療の一部なのである。

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彼女は、激しい人で、イロイロな出来事があったんだけどさ。笑。
文字が物凄く美しい人でね、いつも、小さなメモ用紙に、手紙を書いてくれるんだけどさ、ある日、文字が、ぐちゃぐちゃになってしまったときがあってね。

おじゃら「すみれちゃん、これ、文字が読めないから、書き直してきて。文字が書けなくなるとヤバイよ。ホントにボケが進んじゃうよ。年とったら、多少はボケても仕方ないけど、スミレちゃんは、一人で生きていかなきゃいけないんだから、頑張りな。と言ってね、突き返したことがあった。

彼女は、何か月かして、また手紙を持ってきた。
今度は、また、あの時のように美しい文字だった。

二重瞼の施術をしたりさ。(御年80歳)

自己顕示欲の強い人だった。

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